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能智 星悟 院長の独自取材記事

駅前歯科医院

(東温市/横河原駅)

最終更新日:2021/10/12

能智星悟院長 駅前歯科医院 main

「駅前歯科医院」の名のとおり、伊予鉄道横河原線の横河原駅から歩いてすぐ。1989年の開業以来、地域の人々に寄り添う歯科医院だ。院長を務める能智星悟(のうち・せいご)先生は、一般歯科、小児歯科から矯正、インプラント治療、ホワイトニングまで幅広い診療を手がけ、患者のニーズに応えている。患者により良い治療を提供するため、技術の研鑽を欠かさない能智院長。一方で、プライベートでは音楽をこよなく愛し、自身もシンガーソングライターとして活動するという一面も。今回はそんな能智院長に、患者と接する際の心がけや力を入れている治療など、歯科医療にかける想いをたっぷりと聞いた。

(取材日2019年10月8日)

口からの健康づくりに努め、患者主体の治療をめざす

この場所で開業された経緯を教えてください。

能智星悟院長 駅前歯科医院1

開業する前、私は茨城県つくば市の筑波研究学園都市で2年ほど勤務医をしていましたが、その経験が東温市を選んだ一つの大きなきっかけになりました。街というのは、最初は子育て世代が入ってきますが、子どもが巣立って夫婦だけになると、次第に高齢化が進んでいく。最近特に問題になっていますよね。その点、大学の周りには毎年学生が入ってくるので、新陳代謝が活発。東温市には愛媛大学医学部がありますから、街が若い印象を受けました。それに、私は小学生までを西条市で、中学・高校時代を松山市内で過ごしましたから、その間ぐらいでちょうどいいかなと思ったんです。

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

健康的に噛むことは体の健康につながりますから、お口からの健康を考えていただきたい。その想いで患者さんと接していますが、常に心にとどめているのは患者さん主体で考えることです。外科的治療が苦手な人にはインプラントではなく、使いやすい義歯を提案するなど、患者さん一人ひとりに合わせたご提案を心がけています。上から目線で「この治療しかできません」ではなくて、その人がこうしたいと願うことをお聞きして、かなえられるならかなえてあげたい。治療期間、予算などいろんな条件を考慮した上で治療法をご提案し、ご本人に選択していただく。人によって求めるものは違いますから、患者さん主体で、納得して治療に臨んでいただけるようにと考えています。

先生が特に力を入れているのはどのような治療でしょうか?

能智星悟院長 駅前歯科医院2

もともと歯科医師というのは削って何かを詰めるのが仕事でしたから、かつては小さい虫歯でも大きく削って金属の詰め物を入れるということもありました。しかし近年は、虫歯治療よりも予防の時代になってきていますよね。なるべく歯を削らない治療を、今後はさらに追求していきたいと考えています。それが、最小限の侵襲を意味するミニマルインターベンションと呼ばれるもの。虫歯の部分だけを最低限削って、そこに合成樹脂などを詰めていく方法です。削って型採りをして詰めるという治療は、自分の歯を健康なところまで削らないといけないので負担がかかりますが、初期の場合は虫歯の部分だけ取り除くことを図り、歯のエナメル質に白い合繊樹脂を接着させていく治療を行います。

健やかに噛むことを追求した矯正やインプラント治療

矯正に対するお考えをお聞かせください。

能智星悟院長 駅前歯科医院3

見た目を良くしたいという理由から矯正を希望する方が多いですが、やはり一番大切なのは噛むこと。矯正は本来、噛み合わせを良くするためのものだと考えています。例えば子どもの矯正に関しては、いきなり抜歯をして歯列を人工的に整えるのではなくて、まずは顎骨の矯正から。成長曲線に沿って、歯が正しく生えそろうように顎の成長を促していってあげる。歯ではなく、顎に働きかけるという方法です。大人になり成長してしまうと顎を広げるのは難しいですが、それでも歯を抜かない矯正法はあります。ただ、必ずしも抜歯矯正が悪いというわけではないのです。特に女性はすっきりとした顎を望む方が多いので、抜歯をせずに顎が広がりすぎてしまうのも問題。いろんな選択肢があるので、患者さんご自身に選んでもらうことが大切ですね。私たちは、健康的に噛むためのお手伝いをさせていただきたいと考えています。

インプラント治療に関心のある患者さんも多いのではないでしょうか。

そうですね。歯を失った場合の選択肢として、インプラント治療を選ばれる方は確実に増えています。私がインプラント治療を勧める理由は、インプラントは周りの歯への影響が少ないという特徴があるからです。金額は高いと思われるかもしれませんが、ご自身の歯の寿命を延ばすことにつながるのだったら、とても価値のあることではないでしょうか。自費だからこそ大事にしようという気持ちや衛生観念が生まれてくるということもあるでしょうし、損なものではないと思います。

診療時に患者さんに伝えていることはありますか?

能智星悟院長 駅前歯科医院4

子どもの患者さんには、矯正に関することなど、その方の口腔内の将来については必ずお話ししています。大人の患者さんには、若い頃とはお口の中も少しずつ変化していくことを必ず説明し、自己管理だけでは難しくなってくることをお伝えしています。当院の患者さんには20代から40代の方は比較的少ないのです。皆さん仕事に家事にとお忙しい年代ですし、口腔内のケアまで手が回らないのだと思います。それでも若い頃は自己免疫力や治癒力でなんとかなることもありますが、年を重ねるとそうはいきません。体の免疫力が次第に低下し、唾液も少なくなってくる。私自身も年を重ねるにつれて痛感していることですから。加齢とともにできないところは、私たち歯科医師がメンテナンスで補っていけたらと考えています。

子どもから高齢者まで、年代に合わせた口腔ケアに注力

開業30年を迎えましたが、先生が今後めざす歯科医療とは?

能智星悟院長 駅前歯科医院5

1989年からこの場所で診療を続けてきましたが、社会の高齢化は顕著に感じますね。開業当初はそこまで高齢の患者さんはいませんでしたが、今は80歳以上の患者さんが本当に増えました。毎月必ずケアに来られる80歳以上の方が何人もいます。歯科医療自体が虫歯治療から予防歯科・口腔ケアにシフトしている今、その方々の口腔内をどう守っていくかは今後の重要な課題です。自分もこの30年、年を重ねてきたからこそわかるのですが、患者さんに長く関わっていく上では、高齢者に対しての口腔ケアがとっても大切。歯科衛生士が口腔管理の観点から活躍できる社会になってきています。適切な口腔管理が誤嚥性肺炎の予防にもつながりますから、口から食べることを大事にしてもらうためにも、歯科衛生士と一丸となって、在宅ケアの重要性もお伝えしていけたらと思います。

先生は福祉の取り組みにも力を入れてらっしゃるとお聞きしました。

そうですね。学生時代から福祉に興味を持ち、福祉団体で障害者の方の詩に曲をつける活動に取り組んできました。趣味の音楽を通じて社会貢献ができることはとてもうれしいことでした。そして偶然にも、開業を決めた東温市は、愛媛県の障害者福祉の拠点でもあるんです。ですから開業後も市内の養護学校や支援学校と連携し、こちらの福祉団体でさまざまなボランティア活動を続けています。福祉に関わるというのは車いすを押す、介護をするだけではなく、音楽やアートを通じてその方々の思いを社会にアピールする、伝えることも大切。そうすることで障害者の方々の自己実現にもつながる。福祉に携わっている人だけではなく、さまざまな人を巻き込んでよりグローバルに考えていくことができればと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします

能智星悟院長 駅前歯科医院6

近年は子どももストレス社会の中にいて、それが歯に影響することも。感受性の高い年齢の時は、テレビ、スマートフォン、パソコンなどに触れる機会をなるべく減らし、できるだけ自然環境で遊ぶことが大事だと思います。幼児教育において、足の裏に刺激を与えることは重要なこと。ごはんを食べる時も足が宙ぶらりんになっているのは胃腸にも良くないと考えられますので、足のつく椅子を選びましょう。食生活や姿勢などは体の変調につながりますし、歯の噛み合わせや顎の成長にも関係してきますので、気をつけていただきたいです。そして大人の方に対しては、とにかく定期検診を受けていただき、年齢を重ねるほどその期間を狭めてもらうこと。例えば40代なら年に2回ぐらいでもいいかもしれませんが、50代になると3回、60代になると4回、70代になったら毎月というふうに。美容院に行くような感覚で、健康のために投資をしていただけたらうれしいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/30万円~、矯正/10万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~、セラミッククラウン/5万円~、ホワイトニング/8000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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