全国のドクター9,294人の想いを取材
クリニック・病院 158,511件の情報を掲載(2024年6月09日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 堺市南区
  4. 栂・美木多駅
  5. うえのデンタルクリニック
  6. 上野 貴生 院長

上野 貴生 院長の独自取材記事

うえのデンタルクリニック

(堺市南区/栂・美木多駅)

最終更新日:2024/05/10

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック main

閑静な住宅街に位置する「うえのデンタルクリニック」。インプラント治療やセラミックを用いた補綴治療の研鑽を重ねてきた院長の上野貴生先生が2021年に開業したクリニックで、同院でも希望する患者には丁寧な説明をした上でこれらの治療を行っている。また歯肉マッサージやブラッシング指導など、予防歯科にも注力。歯科衛生士5人とともに、患者の健康を口から支えている。院内は天井が高く広々としており、診療室には上野先生の祖父が撮影した花の写真が飾られている。写真は毎月変わり、患者とのコミュニケーションのきっかけになっているそうだ。「ここを一旦離れても、また戻ってきたくなるような地域に根差したクリニックにしていきたい」と話す上野先生に、歯科医師としての思いなどを幅広く聞いた。

(取材日2023年8月3日)

地域住民のかかりつけ医をめざして

まずはこちらで開業された経緯を教えてください。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック1

もともと、この場所で僕の叔父がクリニックをやっていたんですが、叔父が引退することになり、引き継ぐ形になりました。生まれも育ちもこの堺で、いずれは帰ってくるつもりだったため、この地で何か貢献できればいいなと思い、開業を決めました。引き継ぎ期間が少し短く、当時来られていた患者さんとはあまり接することができなかったのですが、引き続き来てくれている方もいらっしゃるのでうれしいです。

開業される前はどちらで勤務をされていたのですか。

大阪歯科大学を卒業後、京都の病院で勤務をしました。口腔外科の領域を深く学べる病院で働きたかったんです。歯科医師は歯だけを診ていれば良いわけではないのでね。もちろんそこまでしなくても治療は行えますが、より安全な治療をするために、歯科医師としてより深い知識が必要だと思いました。その後は滋賀の先生のもとでインプラントの勉強をし、また京都に戻って5年間経験を積みました。たくさんの先生方から勉強させてもらうことができて、自分の中で整理しながら知識を蓄積しています。

前身のクリニックからの患者さんもいらっしゃるということですが、どのような層が多いですか。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック2

叔父は長くやっていたので、歯科医師とともに患者さんも年を重ねていきますから高齢の方が多いですね。ただ少しずつ変わってきていて、今はお子さんも増えてきたかなと思います。以前は具合が悪くなったらいらっしゃる患者さんが多かったようですが、僕は予防が大事だと思っているので、ここがかかりつけ医なんだというふうに思ってもらえるようなクリニックをめざしています。この辺りに住んでいるお子さんは、大きくなると外に出ていくことが多いんですよね。でも、また帰ってくる方もいらっしゃって、その時に「そういえば、子どもの頃にここに通っていたな。あの先生いるかな」と思ってもらえるような、いわゆる町の歯医者さん、地域に根づいた歯医者さんになれればいいなと思っています。

患者が安心できるよう、丁寧な説明と治療を提供する

先生が勉強をされてきた、インプラントやセラミック治療についてお聞かせください。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック3

長い目で見たときに、どちらも予後の良い治療と言えると考えています。ただ、それなりの費用はかかりますし、患者さんそれぞれに身体的な特徴もありますので、無理にお勧めするようなことはしたくないと思っています。前面に押し出すのではなく、適切な治療ができますよ、安心してインプラントやセラミックの治療を選択していただけますよ、といったような、あくまでも選択肢の一つとして提案をしていきたいと思っています。

安心して治療を受けられるというのは、患者さんにとってうれしいことですよね。

特にインプラント治療は、知識と技術が伴っていないとできない治療です。インプラントと比較されることの多い義歯とブリッジは、治療の数が多いため知識や技術は身につきやすいのです。しかし、インプラントは自分から積極的に勉強をしないと身につきづらいと思います。勤務医時代、インプラント治療を週に2回ほど行うなど、治療の強みを最大限生かせるように知識と技術を磨いてきました。患者さんが望む治療、患者さんにとって最善の治療を行うために、なるべく多くの治療を選択肢として提供できるような歯科医師じゃないといけないと思っています。

慎重に治療を提供されているのですね。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック4

患者さんの体を触るのですから、それくらいの考えでないといけないと思っています。ですから、今でも月2回ほど勉強会に参加していて、歯科医師だけでなく、技工士や歯科衛生士からもさまざまな知識を得ています。もちろん、自分だけでは良い治療ができないと判断する場合もあります。その場合はより良い治療をしてくれる先生を紹介しますが、なるべく多くの領域をカバーできるよう、今も少しずつステップアップしていっています。

他に心がけていらっしゃることがあれば教えてください。

治療の説明は、時間をかけて行っています。歯科医師として必要だと思うことは、少ししつこいかもと思うくらい話しますね。一度、短くするよう試みたこともあるのですが無理でした。僕の特徴なのだと思います。あと、麻酔もすごく時間をかけて行います。自分自身が麻酔が作用しづらい体質で、1回に打てる限界の10本の麻酔を打っても意味がなかったことがあるくらいです。そういう経験があるからこそ、麻酔を使用する際は気を使います。麻酔をしたくない患者さんがいらっしゃれば、麻酔なしで治療を始めて、患者さんの様子をしっかりと観察し、これ以上は難しそうだなと判断した場合は、麻酔をするかどうか再度確かめます。また、針のサイズはできるだけ細いものを使用したり、刺す時も勢いよくするのではなく、徐々に深くしていくなど、痛みには配慮しています。

スタッフと予防に注力し、患者の健康を支えていく

予防歯科について、詳しくお話しいただけますか。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック5

どこか具合が悪くなってから治療をするのではなく、悪くなる前に手を打つというのが非常に重要だと思っています。また何か症状が出てしまって、削ったり詰めたりといった治療をしたとしても、そこで終了ではありません。頑張って治療した歯を長く使うためのメンテナンスが始まったということです。僕はこの地域から虫歯をなくしたいと思っています。インプラントは10年以上頑張って勉強をしてきましたし、セラミックもいろいろある材料の特性を学び、知識と技術を磨いてきました。当院でもセラミックの補綴物を作る上で使用する機械を新しく導入するなど、必要な準備は整えていますが、本当はこれらの治療はしないことが一番いいんですよね。あくまでも、仕方なく選ぶ選択肢の1つなんです。新しい治療はこれからも取り入れていくつもりですが、何よりも予防が一番大事だと思っています。

予防歯科ではスタッフの方の活躍も重要かと思います。

本当に頼れるスタッフばかりで、いつも支えられています。当院では、患者さん一人ひとりとの信頼関係を重視し、その方の生活背景なども考慮したやり取りや歯科指導ができるようにと、衛生士がメインテナンスの患者さんをしっかりと時間かけて診ています。当院には患者さんとのコミュニケーションを大切にしているスタッフが多く、中にはスタッフと話すのが楽しみで通ってくださっているような患者さんもいらっしゃるみたいです。また、患者さんのために自ら努力できる姿勢にも感心させられます。日進月歩の歯科業界なので、僕は常に今の知識で満足してはいけないと思っていますが、スタッフのみんなも同じ志を持ってくれていると感じています。それもあって、スタッフが希望すれば勉強会などに積極的に参加できるような院内制度を整えようと計画中です。誰かが外で学んできた知識を、院内でも共有できるような機会をもっと増やしていけたらいいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

上野貴生院長 うえのデンタルクリニック6

当院では、診察の際に必要なことはすべてお話をして、しっかりとした説明をするようにしています。また、できるだけ患者さんに寄り添えるように、ご希望がどこにあるのかを伺うようにしています。治療をした体を使っていくのは患者さんですから、歯科医師側が絶対にこうしないといけないとは言えないと思っています。ただ、歯科医師としてのゴールもありますので、その2つを擦り合わせて最終的な目標を決めることを大切にしています。また、先ほどもお話ししましたが、皆さんにも予防の意識を持っていただければうれしいですね。治療に臨むというのではなく、歯に興味をもつというつもりでお越しいただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/44万2000円~、セラミック治療/3万8000円~

Access