全国のドクター9,299人の想いを取材
クリニック・病院 158,579件の情報を掲載(2024年6月11日現在)

  1. TOP
  2. 宮崎県
  3. 東諸県郡国富町
  4. 蓮ケ池駅
  5. えぐち歯科医院
  6. 江口 英利 院長

江口 英利 院長の独自取材記事

えぐち歯科医院

(東諸県郡国富町/蓮ケ池駅)

最終更新日:2022/04/05

江口英利院長 えぐち歯科医院 main

国富町役場から西へ進むと桜色の外観が印象的な「えぐち歯科医院」がある。江口英利院長が、東京や福岡の歯科医院で経験を積んだ後、2004年に開業した地域のかかりつけクリニックだ。診療では患者の生活の質の向上まで考え、口内だけでなく全身の健康増進をサポートすることをモットーとし、患者の要望だけでなく生活習慣などもしっかり耳を傾けた上で、診療内容を詳しく説明する。患者に理解・納得してもらった上で、ともに治療を進めていくというスタンスで日々診療にあたっている。「すべての人が一生おいしく食事ができ、生きる喜びを感じられるお手伝いをしたい」という江口院長に、診療方針や力を入れている検査、予防などについて詳しく聞いた。

(取材日2022年3月3日)

患者の思いを理解し、最適な言葉や説明を探す

先生が歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

江口英利院長 えぐち歯科医院1

父が航空会社に勤めていて羽田空港によく連れて行ってくれたこともあり、高校生の頃まではパイロットになりたいと思っていました。ところが、父方の祖父が始めた歯科の材料を扱う会社を父が継いだ後、両親から歯科医師を勧められるようになって。歯科医は20代でも尊敬され、周りにも認められる仕事だからと。親の影響というのは強いですね(笑)。

開業までの経緯をお聞かせください。

大学卒業後は、医局の先輩の誘いで都内の歯科医院に勤務し、その後「福岡で活躍している開業医の先生がいるから勉強させてもらえ」と父の勧めがあり福岡へ。宮崎で開業したのは、この場所で診療していた歯科医院が閉院するので、その後にどうかとお話をいただいたからなんです。福岡に来てまだ1年という頃で、もっと経験を積みたいと思っていたのですが、支援してくださる方もいて決断しました。「ずっと診てくださいね」と患者さんも言ってくださるので、ここに根を下ろし頑張ろうと思っています。多くのご縁があって今ここで仕事ができている、そう考えると感慨深いです。なによりもこれまで私を支え、歯科クリニックを手伝ってくれている妻にもとても感謝しています。

開業医になって感じたこと、考えていることは?

江口英利院長 えぐち歯科医院2

一般の会社に入ったら、あいさつや言葉遣い、名刺の渡し方などを学びますよね。しかし歯科業界は、そうしたことがわからないまま、卒業したらいきなり「先生」と呼ばれる世界です。社会常識を知らないから、気をつけないと言葉遣いも態度も上から目線になってしまう。私は開業医になって初めて、患者さんや業者さん、スタッフと対話する中で自分の未熟さに気づかされました。それは今もあります。社会人として経験を積ませていただき、人間力まで鍛えてもらっている感じです。これは大学では教えてもらえません。歯科の専門知識や治療技術は教科書やセミナーでも得られますが、患者さんとの会話の仕方まで教科書には載っていません。聞く力も大切ですね。患者さんの思い、言い回しは人によって違います。言葉の裏にあるものを読み取り、その方にとって良い言葉や説明の仕方は何か、寄り添った治療は何かと、日々考えさせられます。

大学時代のエピソードがあれば教えてください。

大学ではラグビー部に入っていましたが、完全に体育会系で上下関係も厳しかったんです。ところが歯科医師になってからは、雲の上の存在だった先輩が「卒業して歯科医師になれば皆同じ」と、今では分け隔てなく接してくれて、誰かの歯科医院が自然災害に遭ったと聞けば、皆で寄付をするなど絆がとても強いんです。互いにきつい時期を頑張ったからこそ、真の仲間となり、絆が生まれるんですね。何かあった時の助け合いだけでなく、治療方法やいろいろ情報を教えてくれたりもします。活躍している先輩がたくさんいて憧れも感じています。

口腔内だけでなく全身の健康をサポートするのが使命

診療方針について教えてください。

江口英利院長 えぐち歯科医院3

歯科医院は苦手という方も多いと思うので、最初に「怖がらなくても大丈夫」と思ってもらえるよう努めています。具体的には、当院の治療の内容、口腔内の細菌を診る顕微鏡や唾液検査に使う機器のこと、あとは感染症対策についてもわかりやすく説明しています。また、どのような理由でどんな検査や治療を行うのか、痛くなった原因についても、順序立ててご説明します。実際に治療を開始してからも、その都度、治療の内容や経過についてお伝えするようにしています。

口腔内の状態を知ってもらうため、検査を重視しているそうですね。

患者さんの生活の質を高めるためにも、口腔内の健康は大切です。新鋭の機器を取り入れた検査を行って、口腔内だけでなく体の健康増進もサポートしていきたいと考えています。検査結果は、専門用語を使わずなるべくビジュアルでお見せすることを大切にしています。3D口腔内カメラは歯を立体的に読み取ることができるので、歯に穴が開いている、茶色くなっているなど、口腔内の状態がよくわかります。また口腔内の写真は患者さん一人ひとりを1年に1回撮っており、前年はもちろん10年前の状態と比較することもできます。初診ではレーザーの虫歯診断装置を使って虫歯の有無をチェックします。肉眼では見つけられないような初期の虫歯の発見に有用で、虫歯の深さもわかるんですよ。ごく初期のうち見つかれば大きく削ることなく治療を行うことも可能です。

全身の健康まで考えて診療を行っているんですね。

江口英利院長 えぐち歯科医院4

健康寿命を延ばし、笑顔で食べたいものをおいしく食べていくためにも、体の入り口であるお口の健康はとても重要です。成人になると歯周病、高齢者は誤嚥や咀嚼・口腔機能の低下の問題が、全身の問題につながります。エックス線画像で見た時、骨粗しょう症疑いがあると判断した場合は、整形外科などの受診を勧めることも。お子さんの場合は、口呼吸をしていないか注意を払っていただき、お口を閉じて鼻呼吸になるように導くことが、先々のことを考えても大切だと思っています。虫歯だけでなく、体の異常を見つけることができたら、その方の人生にも役立ちます。すべての方が一生おいしく食事ができ、生きる喜び、楽しみを感じられるお手伝いをしていきたい。そんな思いで日々診療にあたっています。

歯科のかかりつけ医を見つけ、定期的な検査を

どのような患者さんが多く訪れていますか?

江口英利院長 えぐち歯科医院5

この辺は代々続いている歯科医院が多く、そこに古くから通っている方も多いです。私は新参者なので開業当初は3年くらいで地域になじめたらと思っていましたが、前の歯科医院に通っていた方を引き継ぐ形で診療しているうち、地域の方に知ってもらえるようになりました。宮崎県は虫歯が多く、この地域も例外ではありませんでしたが予防歯科に力を入れていくうちに手応えを感じるようになりました。今は患者さんの約半分がメンテナンス。昔は1割くらいでしたから、皆さんの意識の高まりを感じます。ここ3、4年は、若年層の体の発達や高齢者の体調の悪化など、全身に関わる話になることが多いです。エックス線検査で骨粗しょう症の兆候を見つけたら、医科の受診を勧めることもあります。初診時に口内の状態を細かく検査し、詳しくご説明していますが、最近は口内検査目的で来院される方も増えました。健康寿命を延ばすことができる歯科医院でありたいですね。

開業後、度々改装されたそうですがこだわったところはありますか?

自分がめざす診療を行うために、かなり改装しましたね。院内全体も明るい雰囲気になるように工夫しました。診療ユニットは1台増やして4台にしました。メンテナンスで訪れる方が増えたので、近々もう1台追加する予定です。また高齢者施設と障害者施設が近くにあるので、そこに入所している方も来院しやすいようバリアフリー、自動ドアにしています。

お忙しい毎日と思いますが、オフはどのように過ごされていますか?

江口英利院長 えぐち歯科医院6

勉強会やセミナーの参加で、6月までは休日もない感じです。新しい情報や知識をインプットし、スタッフとも共有することは大切です。オフの時間は少ないですが、相変わらず飛行機が好きなので、行く時に乗れるのがうれしく、楽しい時間ですね。やらないで後悔しないよう、やりたいことはすぐにやるのが私の信条。ストレスがあっても、自分でニンジンぶら下げて頑張れば、きっとつらくても乗り越えていける、そう信じています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

お住まいの近くに歯科のかかりつけ医を見つけ、定期検診にぜひ行ってほしいですね。ご自宅から近ければ長続きすると思います。そうしてご自身で、お口から全身の健康を守っていただけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

唾液検査/2200円~、矯正/部分15万円~・小児(1期治療)35万円~・大人(2期治療)70万円~※別途調整料

Access