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佐々木 順平 副院長の独自取材記事

佐々木消化器科・内科

(横浜市港北区/綱島駅)

最終更新日:2023/11/02

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科 main

東急東横線綱島駅から徒歩3分の場所にある「佐々木消化器科・内科」。院内は白色と茶色を基調とし、リラックスできる温かみのある雰囲気だ。院長の佐々木坦(ひろし)先生は一般内科、消化器内科を中心に診療し、長年綱島エリアの地域医療を支え続けている。息子であり副院長の佐々木順平先生は、外科や内科の疾患に問わず消化器診療に従事し、多くの内視鏡手術を経験した経験があるスペシャリストだ。苦痛の少ない消化管内視鏡検査の実施に努めることで患者が受診するハードルを下げ、重病の早期発見に尽力している。現在、院長の継承準備中であるという順平先生に、取材ではクリニックの現状や強み、地域を代表するクリニックとしての今後の展望など、熱く語ってもらった。

(取材日2023年9月13日)

はじめから終わりまで患者の人生を診てきた外科時代

これまでのご経歴について伺えますでしょうか。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科1

大学卒業後は日本医科大学の外科学教室に入局し、これまで外科医として23年従事してきました。一般的な外科のイメージというと、手術前後の検査や管理は内科が行い、外科は手術だけをすると思われがちですが、私が在籍していた医局は最初から最後まですべて診るというのが基本でした。症状があって外科を受診した方の検査から診断、手術、化学療法、もちろん終末期の医療も学ばせていただきました。結果的には入局当初の医局の方針が私の性格には合っていたように思います。今後も内科疾患だけにとどまらず、自身が培ってきた分野は積極的に診療していきたいと思っています。

現在は院長を継承するための準備期間中と伺っております。

はい。現在は都内の救急病院で外科医師として勤務しつつ、週の半分は当院で診療しています。ここから、1~2年かけて完全継承に向けて準備を進めていきます。私が継承するからといって急にガラリと診療方針を変えるつもりはありません。これまで通っていただいている方には引き続き通っていただけるような環境は準備していきたいですね。長年、院長が培ってきたものも大事にしながら、総合内科的な診療も行いつつ、新たなことも取り入れていきたいと構想しています。診療をマイナスにするのではなく、プラスにするイメージでしっかりと継承していく所存です。

副院長にとって院長はどのような存在ですか。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科2

院長がここを開業したとき、私は12~13歳だったと思います。それ以前から医師として働く父の背中を見てきていたので、特に何か言われたわけでもないですが、自然と医師の道に進むことを決意しました。地域を支えられるような医療を展開する医師になりたいと思っていましたね。小さい頃から、とにかく365日患者さんのことを考えている姿には尊敬の念しかなかったです。今でも休日でも急患の方の検査結果を直接電話で伝えたり、少しくらい体がつらくても決して休まなかったり、とにかく責任感が強いんです。ずっと患者さんファーストで長年走り続けている姿は今でも素晴らしいなと感じますし、自分もできる限りそうありたいと思っています。

密接な地域連携を通じて重病の早期発見に努める

クリニックにはどういった患者さんが多くいらっしゃいますか。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科3

1989年に開業して以来、ありがたいことに継続して長く通っていただいている方がたくさんいらっしゃいます。ご高齢の方は、一般内科はもちろん、高血圧症、糖尿病、不整脈といった慢性疾患が多いですね。若い世代の方ですと、腹痛や吐き気、最近では発熱患者も多く、新型コロナウイルス感染症流行中でも院長の意向で診療を行っています。複数の疾患で受診されている方も多いですし、まさに総合内科のような診療をしていますよ。基本的には当院のようなクリニックが診られるものは診て、対応できないものに関しては大きな病院へつなぐのが一番だと考えています。

貴院の強みはどこにあると感じますか。

やはり長年、院長が地域医療を通じて築き上げた、近隣の先生との密接な連携は強みだと感じています。どこかおかしいなという症状があれば、すぐにCTやMRIの設備がある提携病院で画像診断ができます。外科の診療をしていると、長年慢性疾患で町のクリニックに通院していた方が、外科に来た時には不幸にも進行性のがんに罹患しているというケースがあります。慢性疾患に対しては定期的な健康診断のみを行い、重要な病気が見逃されてしまうというものです。当院では、別の疾患にかかっている方に対して、ある程度の年齢まできたら一度検査を勧めてみるなど、少しのすれ違いで起きてしまう病気の見逃しをなるべく減らし、早期発見に努めていきたいです。自分で積極的に検診に行かない方でも、私たちが「一度受けてみませんか?」と背中を押してあげれば、受診する機会も増えるような気がしています。

内視鏡を受診する際の目安があれば教えてください。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科4

その人の特性に左右されるので、一概に年齢などで区分けはできませんが、少なくとも胃カメラは2年に1度程度、大腸カメラは状況にもよりますが最低5年に1度程度は受けていただきたいですね。大腸ポリープはがん化する可能性もあるので、ポリープを小さいうちに切除しておく考えが主流です。つまり、適度な検査と適切な処置で予防することが大切です。人によってライフスタイルも異なるので、一方的に検査を押しつけるのではなく、なるべくコミュニケーションの延長線上で検査してもらえたらいいですね。大きな病院よりも、クリニックは特にコミュニケーションが重要ですし、会話中などで気づくことがあればいいなと思っています。クリニックの親しみやすさを生かしながら、野球でいえばキャッチャーが扇の「要」として全体を見渡すように、患者さんの健康をマネジメントできたらと思っています。

健康寿命を延ばすためのマネジメントを行っていきたい

先生が診療する上で大事にされていることを教えてください。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科5

とにかく相談しやすい雰囲気をつくることは大事にしています。「あの先生はいつも忙しくて相談しにくい」というようなことがないようにしたいですね。あとは自分でボールを持ちすぎないことも意識しています。外科手術にはこだわりが大事なこともありますが、一般診療に関しては逆に「こだわりすぎない」というのも大切かと思ってます。自分の実力では対応できないと感じたら、早めに適切な医療機関に相談することが重要かな、と。私1人ですべてを抱えないよう、看護師やスタッフも頼りにしながら信頼関係のバランスを大事にしています。検査に関しては、なるべく痛みを最小限にするよう努め、患者さんが楽に受けられるような工夫もしています。鎮静剤の使用や経鼻内視鏡検査の実施といった基本的なことはもちろん、皆さんが恐怖心を持たずに受診できるよう、検査のハードルをできるだけ下げることを心がけています。

地域を支えるクリニックとして、今後の展望を教えてください。

私が継承したからできないことが増えたとならないよう、患者さんにとってプラスになるよう最善を尽くしたいです。一人ひとりのニーズに合わせて治療方針をカスタマイズし、患者さんの健康寿命を延ばせるようなマネジメントはしっかり行っていきたいです。いままでの外科の仕事を通じて感じていることは、患者さんとその家族の“大切な時間”をつくることが大事だということです。仮にがんの終末期だとしても、良い時間を過ごせるようにしてあげることが医師の務めだと思っています。今後は、これまで研鑽を積んできた消化器外科の分野を取り入れ、内視鏡関連を充実させたり、大学病院で診ていた患者さんの術後のフォローやがん治療後のフォローアップをしたりすることにも尽力したいです。地域と連携して支えるということは変わらずにやっていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

佐々木順平副院長 佐々木消化器科・内科6

体に関することであれば基本的には明確な線引きはせず、まずは相談に乗りたいと思っています。専門外のところであれば適切な場所に紹介することもできますよ。これからも地域のかかりつけ医として「よろず相談所」みたいな存在でやっていきたいです。がんの早期発見のための検査やマネジメントを行い、この地域で消化器がんによって亡くなる方をゼロにしたいというのが私の強い願いです。これからも地域の方の健康と安心の一端を担うことができればと思っておりますので、少しでも困り事があればお気軽にご相談ください。

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