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魚津 幸蔵 院長の独自取材記事

豊田魚津クリニック

(富山市/城川原駅)

最終更新日:2022/07/12

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック main

富山市北部の豊田地区。国道8号線豊田東交差点から県道に入り、車で1分ほど走ると見えてくるのが「豊田魚津クリニック」だ。院長の魚津幸蔵先生は、外科医師として基幹病院で研鑽を積んだ後、2006年に開業し、地域のかかりつけ医として、人々の健康を支えている。標榜科目は、内科、胃腸内科、乳腺外科。生活習慣病や胃腸の不調に対する治療に加え、胃カメラ、大腸カメラなどの内視鏡検査と乳がん検診にも力を注ぐ。診療のモットーは「患者第一の医療の提供」。丁寧でわかりやすい説明に努め、患者が通院しやすい環境の整備も怠らない。この道40年のベテランだが、その姿勢はどこまでも慎重で謙虚だ。患者の健康を心から願いながら診療にあたる魚津先生に、開業までの経緯やクリニックの特徴、診療にかける思いなどについて話を聞いた。

(取材日2022年6月14日)

外科医師の経験を生かし、地域のかかりつけ医へ

まず、開業に至るまでの経緯をお聞かせいただけますか。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック1

私は金沢大学医学部卒業後、外科医師として、金沢大学附属病院第一外科、富山赤十字病院外科に勤務しました。専門は消化器疾患と乳腺疾患で、主に行っていたのは、肝臓と胆道の手術です。25年にわたって貴重な経験をさせていただきましたが、外科医師はそう長くはできません。手術では失敗は許されませんし、年齢とともに視力、聴力、運動能力など体の機能が衰えてくるからです。それを実感する年代に入り、外科医師としての経験を他の形で生かしたいと思うようになって、開業を決意しました。

この場所で開業されたのはなぜですか。

開業に際してコンサルタントの方に土地探しを依頼して、最初にご紹介いただいたのがこちらの場所だったので、他を探すことはなくここに決めました。一番の決め手は、アクセスの良さですね。国道8号線から県道に入って車でおよそ1分。富山は車社会ですから、患者さんが通いやすいだろうと思ったのです。また、開業前にこの近くに住んでいたことがあり、土地勘があったのも理由ですね。

患者層や主訴について教えてください。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック2

この辺りは住宅街で幅広い世代の方が住んでいますので、10歳代から70歳代以上まで幅広く来院されます。最近は、ご高齢の方が増えてきました。主訴については、内科では、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病、胃腸内科では、腹痛や吐き気、下痢など胃腸の不調が中心です。胃カメラ、大腸カメラなど内視鏡検査を希望される方も多いですね。乳腺外科では、マンモグラフィ、超音波検査がメインになります。内視鏡検査やマンモグラフィは、富山市外、富山県外からお越しになる方も少なくありません。

患者の理解、納得を得るために根拠に基づいた説明を

乳がんの検査に力を入れているのですね。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック3

勤務医時代、乳腺疾患の治療を数多く手がけていた経験から、乳がんの検査を積極的に行っています。マンモグラフィ、超音波検査、触診察の3つをセットにした総合的な乳腺検診を行う外来をしています。異常があれば針生検まで行い、必要があれば基幹病院に紹介します。胸のしこりや痛みが気になるという場合、乳がんに限らず良性の乳腺症や線維腺腫という可能性もありますね。公的な乳がん検診は2年に1回ですけれども、乳がんを見落とさないように、私は1年に1回、検査を受けられることをお勧めしています。さらに、乳がんの早期発見には、セルフチェックも重要です。乳腺が最も落ち着くのは生理の後ですので、月1回、生理後のセルフチェックもぜひ習慣にしてください。

内視鏡検査にも力を注いでいらっしゃると伺いました。

胃・十二指腸潰瘍や胃がん、大腸がんの発見には、内視鏡検査が適しているんです。胃カメラは、口から入れる経口と鼻から入れる経鼻の2つの方法がありますが、当院では、患者さんの負担を少しでも減らすため、経鼻を中心に行っています。鼻からですと、ファイバースコープ(管の部分)が喉の奥に当たりにくいので、嘔吐反射が起こりにくいです。近年はカメラの画質が良くなり、経口と同じ情報を得ることができるようにもなっています。経口で苦しかった経験がある方も、経鼻ならば楽に受けていただける可能性が高いと思います。

診療する際に心がけていることを教えていただけますか。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック4

私は、診療において最も大切なのは「患者第一の医療を行うこと」だと考えています。そのために、大きく2つの点を心がけています。1つ目は、患者さんに十分にご説明して、理解、納得していただくことです。説明は、根拠に基づいてわかりやすく行うようにしています。基本的なことですが、患者さんとの信頼関係をつくるために大切だと思っているのです。2つ目は、患者さんの負担を軽減することです。例えば、お薬はジェネリック医薬品を中心に処方し、患者さんの金銭的な負担をなるべく抑えるようにしています。また、慢性疾患の方の場合は、状態が安定したらできるだけ長期処方し、来院の回数が少なくて済むようにしています。

元気である限り、誠実に診療を続けていきたい

診療にはどのような姿勢で臨まれていますか。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック5

どんなときも慎重に考え、謙虚でいることを大切にしています。というのも、本当は表面には見えていない何かがあるのではないかと、常に思っているからです。つまり、病気の見逃しや誤診があるのではないか、ということです。少しでも疑わしいと思ったら、詳しい検査を行ったり、基幹病院に紹介したりして、問題が起こらないように努めています。

印象に残る患者さんとのエピソードがあれば教えてください。

今から20年ほど前、病院勤務をしていた40代のときのことです。終末期の患者さんから「ドクターはつらいね。頑張ってください」と励まされたことが、今でも心に深く残っています。その患者さんは、肝臓の難しい手術を受けられたのですが、手術後の経過が思わしくなかったんです。こういったとき、患者さんがつらいのはもちろんなんですけれども、医師もつらいものなんです。気落ちした私の様子を見て、気を使ってくださったのか、先ほどの言葉をかけてくださいました。あの患者さんを思い出すたび、「うまくいかないこともあるけれども、精進するしかない」と思うんですよね。

最後に、読者の皆さんへのメッセージと今後の展望をお願いします。

魚津幸蔵院長 豊田魚津クリニック6

検査や検診は、健康に過ごすために大切ですから、できるだけお受けになることをお勧めします。異常が見つからなければ安心ですし、早期発見できれば早期治療でき、病気の進行を食い止めたり、治癒できる可能性が高くなることが望めます。当院では、診察やお薬を受け取りに来るのと合わせて受けられる方が多いですよ。今後の展望としては、私が元気でいる限り、誠実に一生懸命、診療を続けていきたいと考えています。ただ、医師は私1人ですから、できることには限界があります。そこを支えてくれているのは、信頼できるスタッフたちです。そんなスタッフと一緒に、これからも地域の皆さまのお役に立てるよう頑張っていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳腺検診(マンモグラフィ、超音波検査、触診察)/5400円
胃カメラ/1万3000円
下部大腸カメラ/1万1000円
腹部超音波検査/8000円
胸部CT検査/1万3000円
早朝検査セット(胃カメラ、下部大腸カメラ、腹部超音波検査、胸部CT検査)/2万4000円~

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