全国のドクター9,294人の想いを取材
クリニック・病院 158,511件の情報を掲載(2024年6月09日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市浪速区
  4. 桜川駅
  5. 桜川よしえクリニック
  6. 金子 良恵 院長

金子 良恵 院長の独自取材記事

桜川よしえクリニック

(大阪市浪速区/桜川駅)

最終更新日:2023/11/14

金子良恵院長 桜川よしえクリニック main

大阪メトロ千日前線桜川駅を出てすぐ、千日前通沿いのビル1階にある「桜川よしえクリニック」は、ニキビやアトピー、アレルギーなどの一般皮膚科全般と美容皮膚科に対応している。日本皮膚科学会皮膚科専門医の金子良恵院長が17年前に開業し、患者層は乳幼児から高齢者まで幅広い。「疾患を見るだけでなく、体調の変化や日常も含めて聞き取ることで、根本的な原因に迫りたい」という金子院長は、多様なニーズに応えるために新しい機器や治療法の導入にも積極的で、患者第一の姿勢がうかがえる。美容皮膚科は同じビルの5階に開設し、自由診療での施術を提供している。病気の治療からその先の美容の悩みまで、トータルで相談に乗る金子院長に、診療にかける思いや今後の展望を語ってもらった。

(取材日2023年10月20日)

「肌のかかりつけ医」として 幅広い症状に対応

2006年に開業されたそうですね。これまでの経緯を教えてください。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック1

東邦大学医学部を卒業した後、東京で研修医として働きました。当初は内科に入ったのですが、皮膚科を勉強したいと思って、沖縄にある琉球大学の医局に入ったんですね。そこで勉強をしました。今はだいぶ状況が変わっていると思いますが、当時は医師や看護師の人数が少なくて、離島の病院で私1人で考えて対応する、ということも多かったんです。大変ではありましたが、経験を積むことができました。その後、結婚を機に大阪に移りました。「子育てが落ち着いて時間が取れたらいつかクリニックを持ちたい」「自分の思う診療に取り組んでみたい」と思っていたところ、知人の医師から物件を紹介してもらえたので、開業することにしました。

どうして皮膚科に関心を持ったのですか?

症状を見て、はっきりわかるという点が良いかなと思いました。治療をしても、その仕事が目に見えてわかりやすいですよね。また、皮膚科は内科と無関係ではないんです。内科に関する疾患があって、皮膚に何か症状が出てくる場合もありますし、また逆に皮膚から内臓に関するがんなどの病気が見つかることもあります。内科の医師は、かかりつけの患者さんに湿疹が出て治らない時は、皮膚科の医師をわざわざ呼んで診てもらうことも多いです。そういった点でも、やりがいが感じられるかなと思いました。

患者さんからはどのような相談が多いですか。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック2

「お肌のかかりつけ医」でありたいと思っているので、相談内容は本当に幅広いですね。お子さんですと、乳児湿疹からアトピー体質、おむつかぶれまでさまざまです。もう少し大きくなってくると、とびひや水イボ、夏には虫刺されの相談もあります。ご高齢の方ですと、水虫がなかなか治らないといった症状や、皮脂欠乏性湿疹も多いですね。年齢を重ねると皮膚が乾燥してくるので、赤みやかゆみが出てくるんです。ニキビに関するご相談も多いですよ。思春期から30~40代までお悩みの方がいらっしゃいます。最近は保険が適用される薬もどんどん出てきていて、上手に使えば治癒が望めます。また、当院では美容皮膚科もありますので、患者さんのご希望に応じてご案内できればと思っています。

丁寧なコミュニケーションで 日常生活への助言も

診療で気をつけていることはありますか。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック3

患者さんの話をよく聞くように心がけています。なかなか時間が取れない時もありますが、可能な限り時間を取って、お伺いするようにしています。特に初診の方には、少し長めに聞き取りをしていますね。2回目以降は、薬を使ってみてどうだったかなど、その後の経過をフォローするようにしています。また、日常で心がけたほうがいいことも、お伝えするようにしていますね。例えば、じんましんの方は、体温が上がるとかゆくなります。なのでお風呂の温度はぬるめに設定し、かゆい時には冷たいタオルを当てると良いです。アトピーの方は、せっけんを使いすぎるのも使わないのも良くないので、1日1回程度にすることがポイントです。インターネットで誤った情報を見て、それを実践している方もいらっしゃいます。患者さんの状態を見ながら、専門的な知識を持つ医師の立場で正しい情報をお伝えすることが大切だと思っています。

コミュニケーションを大切にされているんですね。

そうですね、患者さんとのやりとりから原因や対処法がわかることもあります。例えば、湿疹の症状が出た方で免疫力が低下しているなと感じたら「最近、風邪をひきませんでしたか」と尋ねるなどして、症状の背景の把握に努めています。そうすることで、適切な治療につなげやすくなるのです。最近はインターネット上に症例が出ているので、「私の病気はこれだ」と自己判断をされることも多いです。でも、実際に診てみると違うことがあるんですね。皮膚科の病気は、写真だけではわからないことも多いです。ザラザラなのか、ツルツルなのか……医師が見て、触って、ようやく診断することができるんです。

早めに受診することも大切ですね。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック4

はい。ご自身では湿疹の症状だと思って、薬局で買ったステロイド外用薬を塗っていたけれど良くならないということで来院されるケースがよくあります。ただ顕微鏡で見てみると実際は水虫だった、ということも考えられます。水虫にステロイドを塗ると、悪化しちゃうんです。逆に水虫だと思って、水虫用の薬を塗ったらかぶれが広がって、足がぐじゅぐじゅになってしまった、ということもあり得ます。自己判断せずに、早めに受診していただくことが本当に大切です。

機器導入や手術、美容まで、個別のニーズに応える

新しい機器も導入されたと伺いました。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック5

イオントフォレーシス療法といって、多汗症の治療に使うための機器を最近導入しました。脇や手のひらへの治療に使える保険適用の薬は最近出てきましたが、足に関してはまだありません。この療法は、多汗症の部位を水道水に浸し、そこに弱い電流を流して汗腺の働きを抑制することをめざす手法で、医療保険も使えます。注射針を使わないので、皮膚も傷つけません。足の多汗症でお悩みの方や、薬では対処できない方のために、使用したいと思っています。そのほか、紫外線照射装置も取り入れています。外用薬だけでは改善しないアトピー性皮膚炎などの治療に有用です。

地域のクリニックで、専門性の高い医療が受けられるんですね。

院内で手術を受けていただくこともできます。例えば粉瘤(ふんりゅう)治療です。粉瘤とは角質や皮脂が皮膚からはがれずに、内側にたまってできた腫瘍のことです。数ミリ程度の小さなものもあれば、10センチくらいに大きくなることもあります。薬で治すことができないので、突然しこりができて、中央に黒い点があった場合は速やかに受診していただきたいです。当院では、腫瘍の大きさに合わせてできるだけ小さく切開し、再発のリスクを極力抑えられるような治療を心がけています。その他、ほくろの除去手術や皮膚線維腫にも対応しています。他の病院へ移らず当院で手術を受けていただける環境は、患者さんの安心につながっていると思います。もちろん、当院では処置が難しい症状の場合は、提携する適切な医療機関をご紹介しますので、ご安心ください。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

金子良恵院長 桜川よしえクリニック6

2年前に、美容皮膚科を担当するエリアを5階に開設しました。それまでは1階で一般皮膚科と両方に対応していたので、やや手狭でした。フロアを分けた今、ゆったりとしたスペースが確保できて、落ち着いてきたなと感じています。脱毛サロンでは皮膚病があると対応してくれないケースがありますが、当院では疾患に対応しながら美容医療に関する相談もお受けすることができます。「もっと美しくしたい」というニーズにも応えていきたいです。皮膚の症状で悩んでいる方や、他院では改善が見られなかったという方にも、ぜひ気軽にご来院いただきたいと思います。スタッフには、親切で丁寧な対応をするように呼びかけています。患者さん一人ひとりのお話を伺いながら進める治療を、これからも大切にしたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

レーザーを用いるしみケア/1万9800円~

Access