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深澤 紀貴 院長の独自取材記事

ふかざわ歯科クリニック

(熊谷市/大麻生駅)

最終更新日:2023/10/24

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック main

秩父鉄道秩父本線大麻生駅から徒歩約20分、JR高崎線の籠原駅からは車で8分ほどの「ふかざわ歯科クリニック」は、埼玉医科大学口腔外科学講座医局長を務め、訪問診療などの経験も持つ深澤紀貴院長が2005年に開院した。バリアフリー設計の待合室は、ゆるやかな曲線を描くゆったりとした空間。またキッズスペースも備える。診察室は、窓から差し込む穏やかな陽光と高い天井、庭の緑が見えるよう窓に向けてレイアウトされた診療ユニットなど、開放感が特徴だ。笑顔で「たくさん勉強してきました」と話すのは、穏やかな語り口ながらユーモラスな表現を交える深澤院長。地域に根差しながら、マイクロスコープやCTなども導入し、専門性を追求する同院の診療について詳しく聞いた。

(取材日2022年9月29日)

6人の歯科衛生士が担当制で予防ケアに注力

こちらの診療体制についてお聞かせください。

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック1

初診の患者さんはすべて私が診て、インプラント治療と矯正については私が担当。虫歯をはじめ一般的な歯科治療、抜歯などの口腔外科領域の診療は私の兄が、小児歯科や審美歯科は女性の歯科医師が主に担当しています。兄は会社勤めから理学療法士になり、その後に歯科医師となったため、幅広く全身を視野に入れて診ることができ、特に高齢の方の治療など診療面でも大いに助かっていますね。そして歯科衛生士は現在6人在籍し、患者さんごとに担当制となっています。また、歯周病の治療は私が状態を診てから外科的治療が必要なら私が処置し、その後は歯科衛生士が定期的なメンテナンスを担当します。ホワイトニングも同様の流れで、私の管理のもと歯科衛生士が施術します。このように、当院では歯科衛生士が果たす役割がかなり大きい点も特徴といえます。

歯列矯正について詳しく教えてください。

成人とお子さんの両方に対応しており、お子さんは顎と口腔内の健全な発育を目的とした治療で、成人では「結婚式前に歯列を整えたい」など審美的な理由での来院が多いですね。矯正の期間はその方の顎や口腔内の状況によって変わり、1年で終わる場合もあれば、5年以上かかるケースもあります。このため、患者さんには「3年が1つの目安」とお話ししています。成人の場合はワイヤーによる矯正、お子さんには適切な歯列となるようスペースを広げる床矯正を主にお勧めしています。素材は目立ちにくい透明なサファイアブラケットを望まれる方が多いですね。ワイヤーに加え、最近では自分で着脱可能なマウスピース型装置を用いた矯正を望まれるケースも増えましたが、当院ではワイヤーとマウスピース型装置を用いた矯正を組み合わせた手法も取り入れています。矯正後は、歯が後戻りしないように経過を診る保定期間で、半年に1回の診察となります。

インプラント治療はどのような方が受けられるのですか?

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック2

希望されるのは主に中高年の方で、虫歯・歯周病で歯を失ったなどの他、歯が折れてしまったというケースも意外に多いですね。治療に入る際は、ご自分の体に埋め込むインプラント体について、種類による特性の違いなどをきちんと説明し、お選びいただいています。その後は2022年に導入した歯科用CT撮影を用いて、3次元の顎の画像から治療計画を作り、インプラント体埋入後はCTで確認して正確な治療に努めています。また、口腔内スキャナーで得たデータから歯型を分析し、適切な埋入を可能にするガイデッドシステムを患者さんのご希望により使用するなど、設備の充実は専門性の高い手術に貢献しています。ただ、インプラント治療は装着後のケアが大切。治療後も定期的に通っていただいて、歯科衛生士がしっかりとクリーニングすることも徹底しています。

新しい技術を学び、難しい症例の診療にも生かす

診療の際に心がけていることを教えてください。

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック3

私が重視するのは「高齢になっても、ご自分の歯で食事が楽しめるように」という考え方です。治療して終わりではなく、その後も長く通っていただくことで、歯だけでなく全身の健康づくりにも寄与したいという姿勢で臨んでいます。それだけに歯科衛生士の人員も確保して、かかりつけのクリニックとして長くサポートすることをめざしているのです。初診では綿密にお口の中を検査し、それをもとに治療計画を立てて、一度治療した歯が再び悪くならないよう継続してケアを行うことを大切にしています。お一人ずつ治療レポートを作成して、現状をわかりやすく説明していますし、痛む場所だけでなく、口腔内全体を診て管理していく方針です。

マイクロスコープやCTなどはどのように使用されていますか?

どちらも、さまざまな症例に活用しています。例えばマイクロスコープは根管治療に使うことで、肉眼では見えない位置にある歯の根の部分を拡大して見ながら治療できます。当院が導入した時期は、まだ今ほど普及していませんでしたが、「これはいい」と感じ、勉強会などに参加しながら技術を習得しました。他の歯科医院で「抜くしかない」と言われたような歯でも、「残したい」という患者さんの要望に応えるため、できるだけ治療にチャレンジしています。CTは根管治療で根の位置を確認したり、前述したインプラント治療で手術前の治療計画や埋入後の確認、歯周病による顎の骨への影響を調べるなど、多くの診断・治療で使っています。この他、口腔内スキャナーのおかげで、型採りが苦手な患者さんでも負担少なく対応できます。こうした医療機器により、治療の可能性が広がると同時に、より適切な治療ができるようになっています。

先生は現在も熱心に勉強を続けておられるそうですね。

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック4

勉強は好きなのですが、所属する熊谷市歯科医師会の業務も忙しく、勉強会に参加する機会も少し減っています。都内で開催される勉強会・セミナーは熊谷駅から新幹線で出かけていましたが、最近はオンライン開催も増え、参加しやすくなったのはありがたいですね。少し前に訪問診療にも役立つ摂食嚥下障害のセミナーで勉強した他、私が専門にしているインプラント治療と歯列矯正のセミナーにはなるべく参加しています。特に矯正は技術が急発展しており、以前は矯正が困難と考えられていた歯の矯正にも対応するアンカースクリューなどの技術も生まれています。そうして学んだことをしっかりと身につけて、患者さんに還元したいと思っています。

地域とのつながりを大切に、専門性の追求も

訪問歯科診療にも取り組まれていると伺いました。

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック5

当院も開院して20年近くになり、通院が難しくなる方も増えてきたことから始めました。長年通われた患者さんが足腰を痛められて通院できないという場合に、ご家族から望まれれば、こちらからご自宅まで伺っているのです。地域のかかりつけの歯科クリニックとしては、やはり最後までサポートしたいという一念ですね。私は訪問診療を専門にする熱海の診療所で所長として働いていた時期もあるので、その経験が生きていると思います。件数は多くありませんが、車にたくさんの医療機材を積みこんで訪問していますよ。寝たきりの場合も、あお向けに寝ていただくと治療も行いやすいため、頭部を抱きかかえるようにして口腔内をきれいにしています。

印象深い患者さんについてお聞かせください。

当院には親子2世代、3世代で通われているご家族も多くなりました。例えば、10数年前に来院され、口の中をすべてきれいに治療してほしいと希望された女性は、それ以来ずっと通い続けておられますし、最近はお子さんも当院にいらっしゃるようになりました。こうした世代を超えた患者さんとの結びつきは、私たちが地域のために役立っているという実感にもつながります。今後もそのようなケースを増やしていけるよう、一人ひとりに満足していただけるような診療を心がけたいですね。

地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

深澤紀貴院長 ふかざわ歯科クリニック6

当院のすぐ近くに住む私の両親は学校の教員だったことから、教え子の方が「深澤先生の息子さんが歯科医師になったと聞いた」と、そんなつながりから来院されることもあるのです。これからも、こうした地域のつながりを大切にしながら、専門性を追求した歯科医療をしっかりと地域の方々に還元していきたいと思っています。少し先の話になりますが、できれば私の子どもがこのクリニックを継いでくれるといいですね。患者さんが世代を超えてつながるように、治療する側も世代を超えて診ていけると、皆さんに安心していただけるのではないでしょうか。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1本38万5000円、サファイアブラケットによる矯正/74万8000円、マウスピース型装置を用いた矯正/4万700円~、床矯正/14万8500円~、ホワイトニング/2万6400円、セラミックインレー/5万5000円

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