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箕浦 博之 院長の独自取材記事

みのうらレディースクリニック

(鈴鹿市/磯山駅)

最終更新日:2021/10/12

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック main

不妊症・不育症診療専門の「みのうらレディースクリニック」は、磯山駅から徒歩6分ほどの所にある。箕浦博之院長は大学卒業後、大学病院、総合病院などで研鑽を積み、患者の状況に合わせた小回りの利く不妊治療の提供をめざして2005年に開業した。「不妊治療は人生のための治療」と語り、夫婦の同意のもと、その考えを尊重してスタッフとともにできる限りのサポートを行う。落ち着いた口調で言葉を選びながら丁寧に話す箕浦院長。その様子から患者思いで誠実な人柄が伝わってくる。患者の中には10年以上の付き合いになる人もいるというが、それも納得だ。今回は、そんな箕浦院長に診療方針や不妊治療への思いなどを中心に聞いた。

(取材日2020年2月13日)

患者の希望、状況に合わせた小回りの利く不妊治療を

医学部を志したきっかけと産婦人科を選んだ理由を教えてください。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック1

学生時代は理系で、特に数学に興味があって、研究したり追求したりするのも好きだったので数学を極めようかとも思っていたのですが、高校の先生から医学部を勧められて、どこか医師に対する憧れもあったんでしょうね、医師の道をめざすことにしました。僕は名古屋出身で、地元に近いということもあり、三重大学の医学部へ。大学では幅広く勉強しましたが、お産をはじめ健康な人を診療するというところに魅力を感じ、産婦人科を選びました。

大学卒業から開業に至るまでの経緯をお聞かせいただけますか。

卒業後10年間は三重大学付属病院で経験を積み、1989年から不妊治療に関わるように。2002年には鈴鹿回生病院へ移り、不妊症、不育症の治療を数多く経験させていただきました。不妊治療は患者さんの自然な性周期に合わせた小回りの利く対応が求められます。総合病院は他科と連携が取りやすいという利点はありますが、細かい部分ではどうしても限界があると感じたんです。そこで、不妊治療に特化した医療機関があってもいいのではないかと考え、不妊症・不育症診療を中心として開業しました。同じようなクリニックがほとんどなかったこともあり、患者さんは当初から多かったですね。

こちらのクリニックの患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック2

当院は子宮内膜症、月経不順など一般的な婦人科疾患も診療していますが、ほとんどが不妊治療を希望されるご夫婦ですね。エリアとしては基本的に三重県内に限らせていただいています。というのは距離があると合併症が起こったときなど不測の事態に対応できないことがあるからです。僕はずっと三重県内で仕事をしてきましたので、三重なら信頼できる先生をすぐにご紹介することができるというのも大きいですね。

患者の気持ちを理解、尊重し、最大限にサポート

患者さんと接するときに心がけているのはどんなことですか。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック3

不妊治療は2年、3年ととにかく長いお付き合いになりますから、いかに無理なく続けていただくかが大切になります。ですから、患者さんのご希望はもちろんご家庭やお仕事の事情も配慮して、できる限り臨機応変に対応するよう心がけています。場合によっては治療を重視することもありますが、その理由は丁寧にご説明します。また、不妊治療は受診頻度が高いのも特徴で、平均して週1~2回は顔を合わせることになります。一期一会ならば取り繕えるかもしれませんが、長期間だとそうもいきません。ですから、患者さんに対してはそのまま素の自分で接するようにしています。

カウンセリングを重視し、まずはお話をじっくり聞くことから始めるそうですね。

そうですね。治療開始時と治療のステージを上げるタイミングでご夫婦そろってのカウンセリングを行います。ステージを上げるタイミングというのは、不妊治療では人工授精など一般的な治療から体外受精など専門性の高い治療に移行していくのですが、そのステージ移行の際ということですね。カウンセリングでは、患者さんの本当のお気持ちを理解することに重きを置いています。不妊治療と一口に言っても「なんとしても子どもが欲しい」という方もいれば、「何か病気があるのではないか」と心配して来られる方もいらっしゃいます。治療法についても「できるだけ自然に妊娠したい」という方もいれば、「とにかく早く進めたい」という方もおられます。どのような思いで来院され、どのように治療をしたいのか。デリケートな問題ですから容易ではありませんが、看護師などの力も借りながら患者さんのお気持ちをできるだけ引き出すよう努めています。

不妊治療に対して夫婦間で温度差があるときどうされますか。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック4

不妊治療はご夫婦を対象にするものですから、お二人の考えが一致しなければ治療は行いません。乗り気でないからといって説得することもしません。僕は不妊治療は健康になるための治療ではなく、人生のための治療だと思っているんです。本当に「子どもが欲しい」と思われるかどうか、ここが最も大切ですね。ただ、年齢的なリミットもあるお話ですし、検査の結果を踏まえて治療法や受診の頻度、費用などをご説明した上で、お二人で決めていただきます。年を重ねるうちに患者さんのお気持ちが変わるということもありますが、そのときはまた話し合っていただき、こちらも臨機応変に対応します。いずれにしても治療すると決意されたら、僕たちは可能な限りサポートするだけですね。

開業当時からのスタッフも。培養士も重要な役割

印象に残っている患者さんについて教えてください。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック5

当院を卒業されたご夫婦の笑顔もたくさん思い浮かびますが、心に残っているのは手を尽くしたけれどもかなわなかったご夫婦ですね。僕は不妊治療を始めてかれこれ30年ですが、15年以上のお付き合いに及んだ方や何軒ものクリニックを回って最後に当院で不妊治療を受けた方などもおられました。そういった方が治療を断念されたときを思い出すと、もしかしたらつらい思いだけさせてしまったかもしれないと胸が苦しくなるんです。ただ、ご自身はかなわなかったけれども当院をお知り合いの方に紹介してくださる方もいらして、僕たちの思いが何か心に響いたのかもしれないと思うと救われる思いがしますね。

スタッフの皆さんの存在は大きいようですね。

そうですね。当院の自慢の一つは、開業当初からのスタッフが多いことなんです。看護師も医療事務スタッフも培養士もですね。看護師と医療事務スタッフは経験を積みながらよく勉強して、僕の意図もきちんと理解し、基本的な説明をしてもらうこともあるのですが、信頼を置いています。培養士は「卵」を培養するのが仕事ですが、不妊治療の結果は彼らにかかっているところもあり、とても重要な役割を担っています。みんな本当によくやってくれていて、当院は彼らで持っていると言っても過言ではないですね。

読者へのメッセージと今後の展望をお願いします。

箕浦博之院長 みのうらレディースクリニック6

不妊治療をされる方はさまざまな思いを持って日々過ごしておられると思いますが、とにかく根気強く続けていくしかありません。無理をせず、でも前向きに取り組んでいただけたらと思います。診療については、僕は患者さんに対して「嫌な思いをさせるようなことだけは絶対にしない」と心に決めています。スタッフに対しても基本的には何も言わないのですが、これだけは徹底しています。そして、不妊治療の分野は日進月歩ですが、その中で知識や技術を向上させながら自分たちなりのアイデアを加えて広げて、患者さんをサポートし続けていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【人工授精】
子宮内人工授精/1万1000円

【体外受精】
ケース1/
初めての採卵で卵が3個採れて2日目に移植した場合
合計23万1000円

ケース2/
6回目の採卵で卵が3個採れて顕微授精と透明帯開口術を行った胚盤胞を移植し、残りの卵1個を凍結した場合
合計28万500円

ケース3/
10回目の採卵で卵が1個採れて顕微授精を行い移植を行わず、胚盤胞で凍結した場合
合計15万9500円

ケース4/
2または3のケースで凍結した卵を融解し、透明帯開口術を行い、移植した場合
合計9万3500円

※詳細は直接受診、お問い合わせください。

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