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松村 東栄 院長の独自取材記事

松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス

(目黒区/池尻大橋駅)

最終更新日:2021/10/12

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス main

東急田園都市線・池尻大橋駅そばの「松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス」は開院して25年。松村東栄院長は一貫して患者の咬合の生涯維持とQOLの保全をコンセプトに質の高い診療をめざしてきた。その真摯な対応に信頼が寄せられ、職人気質の院長のもとには、北は北海道、南は沖縄県と全国各地から患者が訪れる。1日の患者数を20人以下に抑え、手術時間によっては1人しか診ない日もあるそうだが、それは診療の質を保つため。「口全体を診れる『口腔科』を自任し、結果で応える歯科医院でありたい」と話す松村院長に、診療への思いや取り組みについて聞いた。

(取材日2017年6月20日/情報更新日2021年8月27日)

口腔機能を維持することは生活の質、命を守ること

開院して25年がたちます。どんなクリニックをめざしてこられたのでしょうか。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス1

「咬合の生涯維持とQOLの保全」を実現できるクリニックです。人間は口から食べ物を食べないと死んでしまいます。ご高齢の方であれば口腔機能が弱まることで誤嚥性肺炎を起こし、場合によっては死んでしまうこともある。つまり、口腔機能を生涯にわたって良好に保つことは人間としての生活の質を維持することであり、100%の口は100%の自立だと私は考えています。ひいては患者さんの命を守ることにもつながります。患者さんの口腔機能を良好に保つために、歯科医師は口全体の治療、ケア、管理ができる「口腔科」を自任すべきではないでしょうか。

あえて言うとすれば得意分野がその「口腔科」になると?

そうです。しばしば歯科医師に対して「先生の得意分野は何ですか?」「特に力を入れている治療は?」などと聞く人がいますが、これはよくよく考えたら、とてもおかしな質問。というのは、例えば皮膚科のクリニックに水虫科はないでしょう。人間、口の中は一つだけ。だから私が得意にしていることを聞かれたら「口腔科」と答えるのが最も正確でしょうね。専門は歯科口腔領域なのです。そもそも歯科を細分化しているのは、大学制度上または学会での研究分野上の話。開業歯科医としてスタートが違っていても、咬合の生涯維持とQOLの保全というたどり着くべき頂上は一つです。

インプラントや審美歯科も含めて幅広く診療しているということですよね。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス2

ええ。当院では対象物を3次元で詳しく確認できるCTを活用し、安全で精密なインプラント治療を行うことを心がけています。顎の骨が足りなくて人工歯根(インプラント体)を埋入するのが難しいケースでも、人工的に骨を造成する技術を応用してできる限りお応えしたいと考えています。「審美歯科」は近年、一般の人の関心が高まっている分野ですが、私はこの言葉が好きではありません。なぜなら、見た目をきれいに仕上げるのは当たり前で、どの治療分野でも言えることだからです。ですから、患者さんに審美への興味を煽り立てることはしていません。私は変に患者さんに迎合したくないんですね。患者さんも世の風潮に追従する歯科医師よりも、質が高く結果を出せる歯科医師を求めているのではないでしょうか。

分院を閉じてまで、質の高い診療を追求した

診療の質を高めるための工夫についてお聞かせください。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス3

当院は予約制を敷いていて、1日の患者さんの数をおよそ20人以下に抑えています。数時間に及ぶ手術を行う場合は日に1人というときもあります。歯科医院は保険点数の低さからどうしても数をさばく診療に陥りがちですが、当院では十分に時間を確保することで精密な治療を行いたいと考えています。それに、当院には北は北海道、南は沖縄県と全国から患者さんがいらっしゃいますから、遠方からわざわざお越しの方に「15分ではい終わり」はかわいそうでしょう。複雑な経緯があって当院を頼りに来院される方もいらっしゃいますし。池尻大橋駅のそば、ビジネスホテルが隣にあるという好立地を選んだのも当院を最後の砦として頼りにされる患者さんのことを考えてのことなのです。

どのような経緯で、じっくりと診療する大切さを実感されたのでしょうか。

もともとそうしたかったから開業したわけですが、患者さんが多くてなかなか実践できない時期が続きました。実践できるようになったのははっきりと覚えていて、それは2005年です。それまで私はこちらのほかに分院も運営していて、大勢の歯科医師やスタッフを抱えてドタバタしていました。指導や労務管理で自分のやりたいことができなかった。それで一大決心をしてせっかくつくった分院を閉じたのです。スタッフや患者さんにご迷惑をおかけしましたが、それでも自分の理想とする診療を実現したいと。それからは腹を据えました。じっくりと診て質の高い治療を行う方針をぶれさせずに現在まできたつもりです。

患者への説明にも力を入れているそうですが、心がけていることをお聞かせください。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス4

専門用語を使わずにわかりやすい言葉でご説明するほか、ビジュアルで伝えることを大切にしています。レントゲン写真のほか、口の全体像や細部も写真に収めて治療前、治療中、治療後と経過をたどれるようにしています。やはり、自分の口がどうなっていてどんな問題があるのかは目で見たほうが患者さんもわかりやすい。こうした記録を保存しておくことで、「今のままではあなたは10年後、こんな状態になりますよ」などと他の患者さんへの説明にも有効に活用できるのです。理想として、患者さんには私と同じくらい歯のことに詳しくなってもらいたいんですね。そうなれば絶対に歯は悪くならないと思うから。患者さんには治療を受けるほかに、知識を得に来ていると思ってもらいたい。私が説明に力を入れている理由です。

目の前の患者に向き合い、同業がうなる診療をする

チーム医療にも力を入れられています。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス5

患者数を抑え、診療時間を18時までにしているのはスタッフのためでもあるのです。スタッフの満足が患者さんの満足につながると私は考えているので、まずはスタッフが働きやすいクリニックであることが必要です。世の人が仕事を始める時間にクリニックも診療を始めて、世の人が仕事を終える時間に診療を終える。スタッフの文化的な生活を保障してあげたいんですね。おかげで当院では長く働くスタッフが多くて、中には10年以上勤めている人もいます。だからスタッフは患者さんのことを本当によく知っていますよ。お仕事のことやライフスタイル、趣味に至るまで。スタッフから患者さんに関する有益な情報を聞いて治療に反映できることも多いのです。

先生はなぜ歯科医師の道を選ばれたのでしょうか。

父が歯科医師だったから自然に、とはよく聞かれることですが、私の親族に歯科医師はいませんでした。最も大きな理由は自分の看板、つまり腕一つで食べられる仕事をしたかったからです。聞こえはいいですが、技量の向上を怠ればすぐに食べられなくなることも意味しています。歯科医院は往々にして親族経営になりがちですが、私にはそういったバックグラウンドがなかったので緊張感が違ったのでしょう。過去に同じ環境の新人歯科医師を厳しく指導していたのもそういった気持ちが影響していたのかもしれませんね。ちなみにこの池尻大橋、三軒茶屋、下北沢エリアは私の生まれ育った地元なんですよ。

最後に、今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか。

松村東栄院長 松村歯科クリニック 審美インプラントオフィス6

シンプルですよ。歯科医師やスタッフが文化的な生活を送ることができ、日々の仕事にもささやかながら楽しみを見出す。そしておのおのが家族との時間を大切に過ごす。シンプルですが、こうしたことが最も大切ではないでしょうか。歯科医師として今までハードに仕事をしてきた分、一層、こうしたことを思うのかもしれませんね。これからは年齢的にも一線でやれる時間が限られてくるので、クリニックの後継者を探すことも考えています。今まで長く通っていただいた患者さんを路頭に迷わせないためにも、私のマインドに共感してくれる歯科医師がいればいいですね。とは言っても継承はもう少し先のこと。日々、目の前の患者さんに向き合って結果を出し、同じ歯科医師がうなるような診療をしたい気持ちは今後も変わりません。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/33万4800円~、骨造成/4万4000円~、詰め物/3万3000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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