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橋本 孝治 院長の独自取材記事

野口整形外科内科医院

(本巣郡北方町/穂積駅)

最終更新日:2021/10/12

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院 main

穂積駅から車で10分の場所にある「野口整形外科内科医院」。前院長の野口耕司先生が築き上げた地域医療の基盤を、橋本孝治院長が継承したのが2019年。「患者さんに納得して気持ち良く帰っていただけるよう、スタッフ皆で心がけています」と語る橋本院長の言葉には、患者が満足いく医療を提供したいという思いがにじみ出る。大学卒業後はドクターヘリに乗り、急性期医療に長く携わってきた経験も持つ。整形外科ではリウマチ治療に注力し、生物学的製剤を使用した専門的な治療を推進。リウマチで苦しむ患者を支えてきた。元気をもらえるような笑顔が印象的で、いるだけでその場がぱっと明るくなるような人柄のドクターだ。これまでの道のりや患者や継承した同院への思いをたっぷりと語ってもらった。

(取材日2020年3月17日)

小さな変化を積み重ね、気持ち良いクリニックをめざす

2001年に開院されたと思えないほどきれいで、温かみのある院内ですね。

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院1

継承した時に内装を見直しました。壁紙を一部張り替えたり、椅子を新調してレイアウトを変えたり、またトイレ渋滞を防ぐためにトイレを2個増設しました。院内に雑誌や季節の飾り物を置いて、来るたびに変化を楽しんでもらえるようにもしています。以前はこういったものは置いてなかったのですが、設置してからは患者さんから喜びの声をいただくことがあり、うれしいですね。私自身、病院独特の暗い感じが好きではないですし、患者さんにせっかく来てもらうのだから気持ち良く帰ってもらいたいという思いがあります。今後も少しずつ変えていきたいですね。

整形外科だけでなく内科も診療されています。患者層も幅広いのではないでしょうか?

幅広いですね。整形外科ですとケガをしたお子さんから、もちろんお年寄りの方も来院されます。訴えとしては、例えば膝や腰の痛みがある方や、骨粗しょう症の方、私と前院長の野口先生がリウマチを専門としていることもあって、専門的な治療を求めて来られる方も多いです。またCTやMRIなどの機器もそろっていますので、内科的検査にも対応できます。内科では前副院長の野口智恵子先生の専門である糖尿病や生活習慣病も診ることができ、地域の皆さんの健康を支えています。

大学を卒業されてから、継承に至るまでの経歴を教えてください。

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院2

大学を卒業後は、岐阜大学医学部附属病院で長くDMAT(災害派遣医療チーム)に所属し、ドクターヘリに乗って救急医療に従事していました。整形外科の医師として救急部に配属されるようなかたちで、岐阜県ドクターヘリの立ち上げ当初から携わってきました。当院の前院長である野口先生とは、以前赴任していた病院で一緒に手術をさせていただいていて、そこでいろいろと教わっていました。継承のお話は大学病院時代の上司で慕っていた教授から紹介していただき、今に至ります。ドクターヘリの仕事は今も月に一度、休診日に行っているんです。外来でも同様の思いですが、救急医療の現場でも患者さんとの出会いに特別なものを感じます。こんな自分でも役に立てる何か、突き動かされる思いがあって、かけがえのない仕事となっています。 “頼りないこの手で救える命が必ずある”、そんな想いで日々診療にあたっています。

血液検査の数値が良くても、訴えや症状を重視する

整形外科を専門とされたきっかけは?

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院3

先ほどお話しした、教授との出会いが大きいですね。私が医学部の学生だった時に京都から岐阜大学に来られたのですが、教授のお人柄もあって整形外科のとても良い雰囲気に魅了されました。医師になる前に、これからどういうことをしていけばいいのかを相談をしたら、整形外科に入って整形外科の勉強をしつつ、同時に私が憧れていた救急医療のことなど、やりたいことをやればいいと言っていただいて。その言葉で岐阜大学医学部附属病院の整形外科に入局しようと決めました。実際入ってから本当にやりたいことをさせていただけましたし、医局の先生も皆さん優しくて人として魅力的な方ばかりで、たいへんお世話になりました。その先生方に恩返ししたいという思いが、今もありますね。

専門とされているリウマチについて、詳しく教えてください。

大学病院時代にアルバイトで行っていた病院で、来院されていた患者さんの多くがリウマチだったことが大きな転換点となりました。当時リウマチの治療が劇的に変わって、生物学的製剤という薬がちょうど出てきた時でした。それまでのリウマチ治療では難しかった症例も、その薬の登場で治療をうまく進められるようになったというケースが多く出ていたのです。それを見てとても関心を持ち、リウマチ治療の世界に深く入り込んで、見識を深めてきました。こちらに来院いただいている患者さんにも、生物学的製剤を使用した専門的な治療を、積極的に行っています。

治療にあたって心がけていることはありますか?

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院4

リウマチに使用するのは免疫を抑える薬ですので、常に副作用との背中合わせです。高齢の方が多いので、合併症には細心の注意を払っています。また、薬や注射の治療を行うと血液検査の値がほぼ正常まで下がる場合があり、その値だけ見ると良くなっているように感じます。ですが、数字が正常でも手の腫れや痛み、肩の腫れを感じることがあり、患者さんが訴える症状と値が乖離していることが多々あるのです。「値が良いからそれで終わり」ではなく、患者さんの訴えをしっかりと聞いて、実際の症状を重視しています。何か困っていることはないか、プラスアルファの言葉をかけることを心がけていますね。リウマチに限らずですが、納得して気持ち良く帰っていただくことを大切にしています。 そして健康のままでいていただけるのが一番良いのですが、何かあったらまた気軽に相談していただけるとうれしいですね。

患者に心からの笑顔を提供できる職場をみんなでつくる

パーキンソン病を扱う神経内科の外来も行っているそうですね。

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院5

野口先生のお姉さんである久野貞子先生が担当されていて、私が継承した後も継続して、京都から月に2回来ていただいています。クリニックでパーキンソン病を専門に診る外来を設けているのは、岐阜地区でも希少です。パーキンソン病の主な症状としては、しゃべりにくさ、手の動かしにくさ、歩きにくさがあり、治療は薬と、機能を維持するためのリハビリテーションになります。前院長と副院長の野口先生ご夫妻にも週に2回、整形外科と内科の外来を継続していただいていて、たいへん助かっているんです。野口先生に診てもらいたいという患者さんもいらっしゃって、そういった方々に喜んでもらっています。体力が続く限り手伝っていただけたらと思っています。

スタッフの皆さんの生き生きとした表情も印象的です。

みんな本当に前向きに頑張ってくれていて、とても感謝しています。スタッフには伸び伸びと働いてもらいたいですね。風通しの良い人間関係も大切です。私がいくら患者さんに笑顔で応対しましょう! と言っても、嘘の笑顔は患者さんにすぐ伝わりますから。心から笑顔でいられる職場をみんなでつくっていきたいです。ミーティングを頻回に開いて、お互いの業務を理解できるようにもしていますね。懇親会を部署ごとに定期的に開いていますが、今度はミックスしようと思っています(笑)。職場の雰囲気は大事ですので、私からも積極的にコミュニケーションを取って、気持ち良く働けるような環境づくりに力を入れていきたいです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

橋本孝治院長 野口整形外科内科医院6

野口先生が築いてこられたものを大切にしながら、患者さんの満足度をより一層上げていきたいです。私自身のスキルアップはもちろんのこと、スタッフの技術レベルも上げていって、常により良い医療やサービスを提供できるようにしたいですね。患者さんに気持ち良く帰っていただきたい、そこに尽きます。ここに来ると元気になると思ってもらえるクリニックをめざしたいです。そして、整形外科のことで何か困ったときは、どんなことでも気兼ねなく相談に来ていただけたらと思います。痛みの原因を突き止めて、できる限り丁寧に説明しますし、ここで対応するのが難しい症状であれば、信頼できる専門の先生に責任を持って橋渡しをします。私やスタッフは笑顔をもってお待ちしておりますので、このクリニックに来た方は心身ともに少しでも元気になっていただけたらなと思っています。

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