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患者の価値観や意思を尊重
矯正歯科の本質と在り方

スマイル矯正歯科クリニック

(松山市/松山市駅)

最終更新日:2021/10/12

スマイル矯正歯科クリニック 患者の価値観や意思を尊重 矯正歯科の本質と在り方 スマイル矯正歯科クリニック 患者の価値観や意思を尊重 矯正歯科の本質と在り方
  • 自由診療

患者のQOLを考慮した歯科矯正を提供する「スマイル矯正歯科クリニック」。院長の小澤奏先生は、デジタル化により治療技術が進歩している現在の矯正歯科にとって重要なのは、単に技術的な卓越性のみでなく患者へ「治療介入する最善の時期や方法」を決める「医療倫理の問題」だと語る。診断から診療計画・方針の決定まで、患者の倫理的思考や価値観を尊重。「最善の歯科矯正とは何か」。その問いに対し、技術的な面だけでなく倫理的・哲学的概念を重んじている小澤先生に、矯正歯科の本質とその在り方について聞いた。

(取材日2020年9月15日)

患者の倫理的思考を尊重し、本当に必要な矯正歯科を提供

Q矯正歯科の成り立ちや、その本来の目的について教えてください。
A
スマイル矯正歯科クリニック 患者一人ひとりに寄り添った治療方法を考えてくれる

▲患者一人ひとりに寄り添った治療方法を考えてくれる

歴史的に見ると、古代エジプトの頃から人為的に歯を移動した記録は残されています。それから歯列矯正が普及し始めたのは18世紀頃、フランスのポシャールという歯科医師が患者の糸切り歯を治療したという症例が先駆けだといわれています。ですから、歯列矯正は見た目を美しくすることから始まっているようですね。今、私たちが行っている歯列矯正には、歯並びから噛み合わせを調整しQOLを向上させるという目的がありますが、見た目の美しさも大切なことです。患者さんもそれを望んで受診されるケースが多いですし、歯並びを治したことで自信を持つことができたという方も多いです。もちろん噛み合わせをきちんとつくることが大前提の話です。

Q見た目を良くするだけでなく、QOL向上にもつながるのですね。
A
スマイル矯正歯科クリニック 口腔内スキャナーを使用し精密な診査・診断を行う

▲口腔内スキャナーを使用し精密な診査・診断を行う

そうですね。歯列矯正は、歯を長持ちさせる環境をつくることが本来の目的でもあるのです。「整った歯並び」という見た目のことだけでなく、歯の根っこを骨の中に正しく収めることで清掃性が向上し、その結果、歯周病にかかりにくくなりますし、歯磨きでも磨きにくいところが減りますから、虫歯予防の観点においても、矯正歯科は重要な役割を果たすと考えています。

Q患者さんの要望に対して、どのようにアプローチしていますか?
A
スマイル矯正歯科クリニック 「診断」とその後の「治療計画・方針の決定」を大切にしている

▲「診断」とその後の「治療計画・方針の決定」を大切にしている

歯列矯正を希望される動機や要望はさまざまで、治療方法や使用する装置も人それぞれ違いますから、個別に診療計画を立て寄り添っていきます。現在は、歯科治療にも説明と同意を重視する「インフォームドコンセント」や、共有意思決定を意味する「シェアード・ディシジョン・メイキング」が求められる時代。ですから技術的なものだけでなく、倫理的な観点からも患者さんが望む方法を選択できるように努めています。また歯列矯正は、原則として一生に一度のものと考えています。決してこちらの利益を伸ばすために矯正を勧めることはなく、本当に必要な歯列矯正のご提案に努めています。今は治療をしないということも重要な選択肢の一つです。

Q子どもは早いうちに歯列矯正をしたほうがいいと聞くのですが?
A
スマイル矯正歯科クリニック 治療器具は徹底した滅菌対策を行っている

▲治療器具は徹底した滅菌対策を行っている

お口の中に乳歯と永久歯が混在している状態ですと、段階を踏んで何度か歯列矯正を行うことが必要になる場合があります。ですから、小学5〜6年生の永久歯が生えそろったタイミングで検討されてもいいかもしれませんね。ただ、この点についても患者さんの意思を尊重することが大切。お子さん本人、そして親御さんのご要望をお聞きし、経済面や矯正期間などが患者さんの倫理観に沿うように、ご提案していきたいと思っています。

Q矯正歯科の在り方について、先生のお考えをお聞かせください。
A
スマイル矯正歯科クリニック 後進の育成にも尽力している

▲後進の育成にも尽力している

矯正歯科の専門性は、時代や文化とともに変わってきました。近年デジタル化の進歩により技術の差異がそれほどなくなってきた中で、単に技術的な卓越性のみでなく患者さんへ「治療介入する最善の時期や方法」を決める「医療倫理の問題」のように思います。今後は倫理的な判断能力が重要になってくると考えています。だからこそ、人それぞれ違う価値観をしっかりと見極めることが大切。患者さんが何を優先するのか、動機などもそれぞれに違いますから、そこを見誤らないようにすることは常に心がけています。歯列矯正は緊急性があるものでもないので、本当に必要なのかも含めてよく考え、自分に合った方法や時期を選択していただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

小澤 奏院長

医療は文化の一部であり、日本には日本の医療があると思うので、その歴史を探り、日本人の価値観や倫理観に沿った歯科医療を提供していくことが大切であると考えています。特に歯列矯正は、顎変形症や咬合異常などの保険適応される症状でない場合は、緊急性のある治療とはいえないからこそ、患者さんの意思が尊重されるべき。こちらの利益を追求するのではなく、患者さんの経済的・身体的負担を軽減するためにも、しっかりとご説明をして、患者さんにとって本当に必要な矯正を歯列矯正をご提案していきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

※歯列矯正にかかる費用は、患者さんのご要望、装置や治療期間によって異なります。おおむね、部分矯正30万円~裏側矯正100万円程度になります。ホームページをご参照の上、初診相談時にお尋ねください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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