保護者とともに成長を見守る
子どものための矯正

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Q矯正を始めるときは、必ず抜歯をするのですか？

A

抜歯は、あくまでも一つの方法。矯正治療は方法ありきではなく人ありきで行うものですから、誰でも必ず抜歯をするわけではありません。同じ不正咬合のお子さんでも、一人は歯を抜き、一人は抜かずに済む場合もあります。これは、骨格や歯と顎の大きさ、全体のバランスなどが一人ひとり違うからです。さらに、その子の個性や、「なりたい自分」によっても矯正のゴールは異なりますから、矯正のプロセスは千差万別なんですよ。当院では、最初の問診でじっくりお話を伺い、検査結果やお子さんの癖などと併せて細部まで検討した上で、抜歯が必要かどうかを判断します。

Q矯正の期間はどれくらいかかりますか？

A

期間も、矯正方法と同じくその子によってさまざまです。子どもの成長力を利用して骨格のズレの改善を図ったり、歯を動かして新しく生えてくる歯のスペースをつくったりする場合は年単位で考える必要がありますが、部位や状態によっては歯全体ではなく部分的な矯正で済んでしまうお子さんもいます。総合的に見ると、だいたい2年から2年半が多いですね。医療技術は日進月歩ですから、新しい矯正治療法がその子に適応すればもっと早く完結する場合もあります。大切なのは、よく噛める機能性と、見た目の美しさを両立した歯並びを実現すること。全体のバランスと、顎の成長を見ながら大人の歯並びに導いていきます。

Q矯正を始めるのに適切なタイミングがあれば教えてください。

A

矯正開始のタイミングは、顎と骨の成長具合や、不正咬合の種類によって異なります。できるだけ早く矯正を始めるべきなのは、前歯のズレが大きかったり、受け口だったりして、上手に食べ物を噛むことができないお子さんです。成長バランスは噛む機能からつくられる面もありますから、早いうちの矯正治療で成長を阻害しないようにしたいですね。前歯をぐっと押すなどの舌の癖や、顔まわり、特に唇の付近を無意識に触る癖も歯並びの悪化につながる可能性が高いので、気になるときは一度ご相談にいらしてください。

検診・治療START！ステップで紹介します

1保護者と一緒に、個室で丁寧に問診

個室のカウンセリングルームで、アレルギーや疾患の有無などを確認。無意識に繰り返してしまう舌の癖や、「くちゃくちゃ音を立てて食べる」「早食いで困っている」といった食事時に気になること、座ったときや歩くときの姿勢なども矯正計画を立てる上で重要な情報なので、できるだけ詳しく伝えることが重要だ。事前相談で聞き忘れた矯正治療に関する不安や疑問にも丁寧に答えてくれる。

2矯正計画を立てるための精密検査

現状を確認し、将来の成長予測を立てるために、エックス線写真を撮って分析する。必要であればCTを使うことも。当院のCTは放射線量を抑えつつ、立体的に骨格を確認できるため、診断の幅が広がるのがメリットだ。基本的な方針が決まったら、いくつか選択肢を提示して、納得できる矯正方法を選んでもらうのが同院の方針。各選択肢ごとにメリット・デメリットを詳しく説明し、不安なく矯正に臨めるようサポートする。

3矯正前の歯磨き指導

矯正装置装着後は歯磨きがしにくくなり、汚れが残りやすくなる。そこで、装置を装着する前に、染め出し液を使って磨き残しをチェックし、正しく磨けるよう歯磨き指導を行う。指導の様子は保護者も見ることができるので、家庭でサポートできるよう確認しておこう。指導後は、歯科衛生士が専門的なクリーニングを実施。虫歯の原因になるリスクを唾液から見つけ出し、個別に適切な予防法を提案する唾液検査も行っている。

4矯正開始

まずは、歯を移動させるために、金属やセラミックでできたマルチブラケットという装置を歯に装着する。最近は白や透明のマルチブラケットやホワイトワイヤーもあり、目立ちにくくすることが可能。逆にポップな色合いのモジュールでとめてカラフルにしたりと種類が豊富。「楽しみながらおしゃれに矯正ができる」と男女問わず人気があるそうだ。マルチブラケット装着後は、約1ヵ月に1度来院して調整を行う。

5歯の位置を保つ保定期間へ移行

矯正を終えたら、リテーナーという保定装置を使って歯の位置を保つ保定期間へ移行する。同院では、コミュニケーションの円滑化やグローバルな活躍に欠かせない美しい笑顔を引き出すため、保定期間中に「スマイルトレーニング」を実施。それぞれの個性や骨格に応じて15〜30分のトレーニングを伝授してくれるので、自宅で自分のペースで続けることができる。