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篠倉 均 院長、篠倉 千恵 副院長の独自取材記事

ささくら矯正歯科クリニック

(新潟市中央区/白山駅)

最終更新日:2023/03/31

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック main

新潟交通の市役所前バス停留所を降りてすぐのところに「ささくら矯正歯科クリニック」はある。同クリニックは篠倉均院長が1992年に開院し、当時から矯正歯科を専門に掲げてきた。2016年より娘である篠倉千恵副院長が加わり、2人が中心となって同クリニックを運営。2022年12月に同じ道沿いへ新築移転し、設備も充実。患者との関係性を大事にし、治療に対する患者のモチベーションをチームとなって支えていきたいという気持ちは、院長も副院長も共通している。クリニックで働くスタッフを大事にすることで、ひいては患者のためにもなると話す院長。そんな院長の思いを引き継いでいきたいと副院長は語ってくれた。穏やかで優しい雰囲気を持つ院長と、院長の思いを受け継ぎながらも自分の確固たる治療方針を持つ副院長に話を聞いた。

(取材日2021年12月3日)

約30年続く、矯正歯科クリニック

まず開院の経緯を教えてください。そして、千恵先生が歯科医師になられたのはご家族の影響ですか?

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック1

【篠倉院長】大学を卒業してしばらくはそのまま研究や教育に携わっていました。研究が面白くて、大学にいるのが楽しかったんです。でも臨床にも興味が出てきて、1992年、45歳で開院しました。当時では年齢的に遅い開院でしたね。
【千恵先生】私は、母が別の場所で歯科クリニックを開院していたので、幼少期からそのクリニックの診察ユニットで過ごすのが日常でした。診察台で昼寝して、起きたら母が患者さんを診療しているのが見えるんです。ですから違和感なく歯科医師の道に進みましたね。歯のことを学ぶうち、一人の患者さんと付き合うことができる矯正歯科に興味が出てきて、この道を選びました。

開院時から矯正歯科を掲げていたそうですが、当時は珍しかったのでは?

【篠倉院長】県内でもかなり早い開院だったと思います。当時は特に矯正歯科単科でのリスクは大きいといわれていて、一抹の不安はありました。それでも矯正歯科をやりたかったんです。クリニックを大学病院の近くに開院したのも、昔は大学イコール専門的な治療をする場所だと思われていたので、大学病院各科との連携も取ることができると思ってここに決めました。開院して約30年ですが、当初から矯正歯科を専門にしています。

親子でクリニックを経営するにあたって、思うことはありますか?

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック2

【篠倉院長】正直に言えば、娘がここで勤務すると決めた時、半分は歓迎する気持ちがありましたが、もう半分は自分の居場所を取られるんじゃないかという不安があったんです。でも実際はそんなことはなく、肩の荷が下りた感覚があります。今まではほぼ自分独りですべてを行ってきたので、2人でやるようになって精神的に楽になりました。もちろん衝突することもありますが、それはお互いに患者さんのことを思っての衝突ですし、相手の考えや治療を知る良い機会でもあります。
【千恵先生】ここで勤務を始めた当初は院長と治療方針をめぐって意見の対立もしました。しかし話し合うことで院長の考えや治療方法を知ることができ、衝突することも少なくなりました。今でも院長が大学で診察していた患者さんや関係者から、困っているから助けてくれという連絡がたまに来るのですが、30年前に関わった方が今でも頼ってくれるというのはすごいことだと思います。

治療に時間がかかるからこそ、患者との関係を大事に

患者と向き合う上で、気をつけていることはありますか?

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック3

【篠倉院長】可能な限り患者さんの要望をかなえたいですね。歯科医師としてはこういう治療法をお勧めしたいと思っても、患者さんは一人ひとり考え方や状況が違いますから。歯を抜きたくない患者さんもいれば、時間はかかってもいいから目立たない装置にしてくれという患者さんもいる。ですから私は選択肢を提示して、それぞれのメリットとデメリットを丁寧に説明するようにしています。歯科医師はいくつかの選択肢を持っていないといけないというのが持論です。
【千恵先生】私たち歯科医師は同じような症状をいくつも見ています。こうすればこういう経過をたどるというビジョンが見えるんです。でも患者さんはご自身のことしか知らないので、不安は大きいと思います。その経過と治療ビジョンを患者さんと共有し、どれくらい患者さんに寄り添えるかを私は重要視しています。その意味で、患者さんの話を細かく聞いていきたいですね。

矯正は特に治療に時間を要するから難しいですね。

【篠倉院長】そうですね。出産育児等で治療が中断して治療に10年ぐらいかかった方や、治療自体は終わってもその後が心配で4~5年様子を見る人もいます。一般歯科と大きく違うのは、結果が年単位でしか出ないことです。歯科医師も患者も根気が必要になります。昔は矯正歯科医院が少なかったこともあり必死で「自分がやらなきゃ!」という気構えもありましたよ。
【千恵先生】院長は、当初は大学病院から紹介された患者さんも引き受けていました。うちが治療しなかったらこの患者さんはどうなるのかと思っていたようです。そんな院長を、歯科医師としても父としても尊敬します。

患者がモチベーションを保つのは難しそうにも思えます。

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック4

【篠倉院長】開院当初は子どもの患者さんが多くて大変でした。受付スタッフも歯科衛生士も、全員がチームになって患者さんのモチベーション維持を助けていました。もちろん、大人の患者さんが増えた今でもチームとなって対応しています。
【千恵先生】患者さんがお子さんの場合、ほとんどは保護者の要望で来院されます。そのときにお話しさせていただくのが、「今でも治療できるけれど、今だと本人の意思がないので、本人がやりたいと思ったときが一番いい時期」という内容です。患者さんがお子さんの場合、治療にかかるおおよその期間を説明し、小さなゴールをいくつも設定することでモチベーションの維持を図っています。

患者に選択肢を提示できるよう日々研鑽を積む

大人と子どもの患者では違いがありますか?

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック5

【篠倉院長】治療方法以外は、あまり差はないように思います。矯正歯科に通う理由は大きく2つに分かれていて、一つはうまく噛めない。これは身体面に大きく影響します。もう一つの理由は見た目。こちらは精神面に影響します。どちらも大切な理由です。
【千恵副院長】子どもの時に矯正する場合は、将来永久歯の治療が必要ないように、もしくは簡単にすることが目的です。成長期を利用して治療することもあります。また、永久歯が違う場所に生えてきたり、逆に永久歯が出てこなかったりすることもあるので、そのときはまた別の治療が必要です。大人の場合、歯がしっかりしていれば年齢に関係なく治療が可能なことが多いですが、かぶせ物や抜歯などによりお口の中の状態がさまざまなのでそれに対応した治療が必要になります。

印象深い患者のエピソードを教えてください。

【篠倉院長】何十年も歯並びに悩んでいるという還暦を超えた患者さんを受け入れて、喜んでもらったことですね。他の一般歯科の医師からは、その年齢で本当にやるのかと言われていた患者さんだったんですよ。
【千恵先生】大学病院時代に担当した3歳児の患者さんです。私は歯科医師になりたてで、患者さんも患者さんになりたてですから大変でした。3歳なので泣いてしまって何もできないんです。でも、その患者さんが成長するにつれてお互いできることが増えていって、治療が終わる頃には「もう来れないの?」と言ってくれました。

今後はどんなクリニックにしていきたいですか?

篠倉均院長、篠倉千恵副院長 ささくら矯正歯科クリニック6

【篠倉院長】今の状態を長く続けていきたいです。ここに根を張って、伸びていければと思います。患者さんに対して真摯に、そしてスタッフが働きやすいクリニックにしたいです。当クリニックは少し多めのスタッフが勤務しています。そのほうがスタッフ一人にかかる負担が減りますし、スタッフに余裕がないと患者さんにもそれが伝わりますから。チームとしてクリニックを運営していきたいです。
【千恵先生】おおげさかもしれませんが、ファンのいるクリニックになれればいいなと思っています。それから常に進化をしていきたいとも思います。多くの選択肢を持ち患者さん一人ひとりに合った治療法を提示できるように、新しい装置や治療方法など、学ぶ気持ちを忘れたくないですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正(成人)/45万円~、矯正(小児)/35万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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