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金子 茂樹 院長の独自取材記事

あおば江田クリニック

(横浜市青葉区/江田駅)

最終更新日:2023/06/29

金子茂樹院長 あおば江田クリニック main

江田駅から4分。閑静な住宅街の中に「SKメディカルプラザ」と書かれた看板が目印のスタイリッシュな建物が見えてくる。その一角にある、「あおば江田クリニック」を訪れた。院内に入ると明るいテラスを望む広い待合室が、ホテルのロビーさながらのくつろぎをかもし出していた。そして、その奥にはもう1つ、女性専用の待合室が。泌尿器科をもっと身近に利用してもらうために、すべての患者にとってストレスフリーのクリニックをめざしている院長の金子茂樹先生に、診療に対する思いなどを聞いた。

(取材日2009年5月29日/更新日2023年6月27日)

泌尿器科の魅力は初診から治療まで一貫して行えること

医師を志したきっかけは?

金子茂樹院長 あおば江田クリニック1

子どもの頃、近所に家族全員のかかりつけの内科の先生がいて、風邪をひいたり熱を出した時は、決まってその先生のところで診てもらいました。おじいちゃんの先生だったのですが、いつも優しく接してくれる先生のことが大好きで、先生に憧れて「医師になりたいなぁ」と思うようになりました。いつしかそれは揺るぎない目標になっていて、進路選択の際には迷わず医学部を選び、横浜市立大学医学部に入りました。

なぜ泌尿器科の道に進まれたのですか?

金子茂樹院長 あおば江田クリニック2

当時、他の多くの大学病院と違って、横浜市立大学附属病院では2年間の研修期間があり、自分の希望する科をいくつかローテーションで経験することができました。内科・外科・麻酔科・泌尿器科・救命救急をローテーションで回り、実際に臨床を経験してどの科でも多くのことを学ばせていただきました。中でも泌尿器科の教授が素晴らしい先生で、医局の雰囲気がアットホームだったこともあり楽しかったんです。麻酔科にも興味があったのですが、泌尿器科では初診・診断の段階から治療まで一貫して行えるという点に魅力を感じ、泌尿器科に進もうと考えました。

研修終了後はどのように進みましたか?

研修終了後は、横浜市立大学附属病院の泌尿器科に勤務しました。その後、大学院に進学し泌尿器科学専攻で、主に腎臓がんが発生する際のメカニズムの研究を行っていました。腎臓がんは胃がんなどに比べて発症する確率はそう高くはありませんが、早期の段階では症状がほとんど出ず、健康診断で見つかることが多いのですが、症状が出て、発見された時はすでに進行していることがあるので、その点では怖いがんとも言えます。基礎的な研究生活も楽しかったのですが、人と人との触れ合いが感じられる臨床にも興味がありました。患者さんやご家族の方に感謝されたり、逆に自分が励まされることで、医師としてのやりがいが感じられるからです。大学院卒業後は、数ヵ所の総合病院の泌尿器科で勤務をし経験を積みましたが、子どもの頃に開業医の先生に憧れていたこともあり、2008年10月、江田駅に程近いこの地で開業することに決めました。

患者全員がストレスを感じないクリニックをめざす

どのような患者さんが多いですか?

金子茂樹院長 あおば江田クリニック3

周辺には緑があり、環境が良くとても気に入っています。このエリアは男性の平均寿命が全国ナンバーワンといわれていて、医療に対する意識が高い方が多いと感じます。患者さんは年配の方が多く、男性の患者さんですと前立腺の病気や尿路結石、女性の患者さんだと頻尿、尿失禁、膀胱炎の方が多いですね。

患者さんに精神的負担がかからない診療を心がけていらっしゃるとか?

金子茂樹院長 あおば江田クリニック4

「泌尿器科に行くのは抵抗がある」。そんな声を勤務医の頃からよく耳にしていました。そこで、開業にあたっては患者さんが足を運びやすく、精神的なストレスを感じないクリニックをつくりたかったんです。院内のスペースにはゆとりを持たせ、テラスが望める開放的な待合室にしました。江田駅から徒歩4分ほどの場所なのですが、医療ビル全体で25台分の駐車スペースが確保されていますし、ご高齢の方や車いすの方に配慮して正面エントランスから2階の受付までは直通エレベーターで入れるようにしました。また、尿流量を測定する際、普通は処置室に機械を置いて測定しますが、普段と違う環境ですと緊張される方もいらっしゃいますので、トイレと一体型になった尿流量測定トイレを設置しました。マルチスライスCTを導入して、エックス線では捉えにくい病変の発見に役立てたり、撮影後すぐに画面で確認ができるなど、クオリティーの高い診療を心がけています。

女性専用の待合室があるんですか?

高齢の方や経産婦の方は、骨盤内の臓器を支える骨盤底筋が弱くなり、尿道が十分に締まらなくなったり、膀胱や子宮が下がることにより、頻尿や尿失禁などの症状が出ることがあるのですが、病院には行かず我慢されてらっしゃる方が多いようです。そこで、男性よりも女性のほうに「泌尿器科に行くのは恥ずかしい」というイメージを持たれている方が多いのではないかと考え、できるだけ女性に優しい環境を提供するために、女性専用の待合室を設けました。また、プライバシーを考慮して診察室は完全個室にし、他の患者さんに声が聞こえないように配慮しています。「なかなか泌尿器科に行けなかったのですが、勇気を出して来ました」という患者さんが、「緊張しながら来たけど、自分がイメージしていた泌尿器科とは全然違っていてホッとしました。これだったらもっと早く来れば良かった。また何かあったら来ますね」と言ってくれた時はうれしかったですね。

恥ずかしがらず、諦めず、まずは相談してほしい

診療スタンスをお聞かせください。

金子茂樹院長 あおば江田クリニック5

勤務医の頃は、診療時間内に何十人もの患者さんを診察しなければなりませんので、毎日時間に追われていた感じでしたが、今は患者さん一人ひとりをゆっくり時間をかけて診察することができるので、僕としてもリラックスした状態で診療に臨むことができます。勤務医との違いを感じるのは、やはり患者さんとの距離ですね。患者さんと世間話をしたり、悩みを相談されることもあり、そのような役割もあるんだなと、開業してから気づきました。診療で心がけていることは、患者さんの目を見て話をしっかり聞き、わかりやすい説明をすること。そして、治療に関しては患者さんの希望に応えられるように治療や薬を模索し、患者さんに満足して帰ってもらうことですね。

今後の展望をお聞かせください。

金子茂樹院長 あおば江田クリニック6

以前に比べたら泌尿器科も認知されてきましたが、それでもまだまだかなという気がします。男性でも「年のせいだから、みんなそうだから仕方がない」と諦めていらっしゃる方が多いですが、今はいいお薬がたくさん出ていますし、きちんと治療することで生活の質の向上につながれば、毎日を快適に過ごせるようになりますよ。今後の展望は、「何かあったら、あそこで聞いてみよう!」と、気軽に相談に行けるクリニックにすることですね。内科も診療していますので、泌尿器科以外の不調を一緒に相談してもらっても構いません。少しでも多くの方の悩みを解決して、地域の健康増進に努めていけたらと思います。

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