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南郷谷 香利 院長の独自取材記事

なんごうや歯科医院

(東大阪市/八戸ノ里駅)

最終更新日:2024/04/03

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院 main

平日は学生でにぎわう、近鉄奈良線・八戸ノ里駅から近畿大学のキャンパスまでの通り沿いにあるのが「なんごうや歯科医院」だ。凛とした笑顔と、美しい姿勢が印象的な南郷谷香利(なんごうや・かおり)院長が、1998年に父の後を継ぎ、予防を重視した歯科診療を提供する歯科医院である。院長は心理学やコーチングを深く学び、患者自身も気づいていない本心に寄り添う診療の提供を心がけてきた。また「患者さんの人生をより良くしたい」との思いから、口元の筋肉や姿勢、呼吸にも着目した指導をしたり、子どもに対して適切な成長発育を促して健康で整った歯並びをめざしたり、さまざまな取り組みに力を入れているという。取材では「患者さんの望む未来へ一緒に向かいたい」という診療理念を中心に、院長の思いを聞いた。

(取材日2018年6月4日/情報更新日2024年1月29日)

心と体を健康に保つことが「究極の予防」だと考える

こちらの歯科医院の歩みをご紹介ください。

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院1

当院は父が1964年に開業しました。私は大学を卒業後、当院や他の歯科医院で勤務をしていたのですが、1998年に父が体調を崩したことをきっかけに当院を引き継ぐことに。その際、当時はまだ珍しかった予防歯科に力を入れたいと考え、まずは患者さんが気軽に来られるオープンな院内にしようとリニューアルを重ねてきました。また私は心理学を深く学んでいたことから、心と体を健康に保つことが究極の予防である、特に子どもの予防には正しい成長発育が欠かせないと思っていました。そこで2018年1月に行ったリニューアルでは、待合室にMFT(口腔筋機能療法)や姿勢のトレーニングを行うためのトレーニングルームを設けました。

訪れる患者さんの層を教えてください。

患者さんは近隣に住む20~30代の方が多い印象です。小児矯正を希望される方も多く、中にはインターネットで当院のことを知り、遠方から来られる方もいらっしゃいます。当院では赤ちゃんからお年寄りまで長く診させていただき、一人ひとりの人生にずっと関わり続けていきたいと願っています。この思いから訪問診療にも対応しています。今まで来ていただいていた患者さんが通院できなくなれば、こちらから出向くのは当たり前のことですからね。また2020年から、患者さんの健康を保つ意識をより高めてもらいたい、診療中に感じる不安の軽減につなげたいという思いから、口の中についてわかりやすく解説した動画の配信も始めました。この動画をきっかけに、遠方から来てくださる方もいらっしゃいますね。

治療を進める上で、カウンセリングを大切にしているとお聞きしました。

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院2

「なぜ今日受診されたのですか」「どうしてこのタイミングだったのですか」と丁寧にカウンセリングを実施。患者さんの中には、症状が出てもしばらく放っておく方もいらっしゃるでしょう。これは症状に何らかの不安や心配が加わることで、やっと「受診」につながるからだと考えています。その思いに寄り添うことで、患者さんは「痛み止めを飲み続けることが不安」「痛みで眠れず仕事に影響して困っている」など、痛みの裏にある困り事や不安も話してくださるのです。人によっては生活背景や、自分でも気づいていない本質的な悩みや思いまでお話しされることも。こうしてお伺いした内容をもとに治療方針を立てていきます。患者さんが本当に心配していることや大事に考えていることがわかれば、その方にとってより良い治療方針が見えてくるのです。

患者の生活や人生を良くすることをめざす

子どもの頃から、健康のためにできることがあるそうですね。

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院3

ええ。口元の機能は全身の健康にも大きく影響すると考えられています。例えば成長期のうちに舌の位置を正しい位置に置くことで歯並びや姿勢の改善を図れることができます。また鼻呼吸ができれば口の中が保湿されて虫歯や歯周病の予防につながりますし、風邪もひきにくいといわれています。当院では口腔筋機能療法を学んだスタッフによる0歳からの子育て法や、栄養、食べ方、立ち方、歩き方に至るまで、口腔内の機能を育てるためのトレーニングを実施。5歳以上の子どもに対しては、マウスピース型装置などを用いた顎顔面の正しい成長発育を導くための矯正も行っています。こうした取り組みは、大人になってからの実施でも遅くはありません。健康で美しい口元をめざしたい方はぜひご相談ください。矯正や虫歯・歯周病の治療、姿勢や食べ方の指導まで、幅広く対応させていただきます。

患者さんの全身の健康や、本質的な悩みの解決をめざすようになったのはなぜですか?

父から当院を継承した当時、幼稚園児だった娘に虫歯ができてしまったんです。母としても歯科医師としても非常にショックで、自分を責めたものです。しかし、娘は痛みや治療されたことを覚えていなくて、本人にとっては大した問題ではなかったそう。この経験が「予防って何だろう」「歯科医師の仕事とは何だろう」と考え直すきっかけになりました。大事なことは歯を削る、削らないではなく、患者さんの生活の質を維持することではないかと思ったのです。歯が抜けていても「何でも食べられます」というおばあちゃんに入れ歯は不要でしょう。歯科治療はあくまでも切り口であり、その方の生活や人生を良くすることが私の真の仕事だったんですね。

日々の診療で心がけていることを教えてください。

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院4

どこまで深くお話を聞けるか、そして患者さんに「そうなんです」と相づちを打ってもらえるかを重視しています。カウンセリングでご自身でも気づいていない受診の動機を探ることができれば、「私ってこういうことを気にしていたのね」と自分自身の理解が深まることになるかもしれません。また同じ症状であっても気にする理由は千差万別です。スタッフにはそこに丁寧に向き合ってほしいと伝えています。ちなみにスタッフとも月に1回は面談を行い、プライベートを含めたいろんな話をします。悩みがあると仕事のパフォーマンスにも大きく影響しますし、私はスタッフと人生をともに歩んでいくつもりですから、得意・不得意や日々の思いを共有し、お互いを尊重し合える関係でいたいと考えてのことです。

人生を楽しく過ごしてほしいという思いで診療に対応

歯科医師を志したのはなぜですか?

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院5

実は若い頃は歯科にさほど興味がなく、「資格は取っておこうかな」くらいのつもりで歯学部へと進みました。途中で私が診ているのは歯ではなく人なんだと気づいてからは、学ぶことが楽しくなりましたね。また子どもの頃から友達の相談に乗ることが多く、その人の人生に関われることに楽しさを感じていました。この性格が歯科医師という仕事にぴったりはまったのだと思います。今は歯科医師になって良かった、心理学を学んで良かったと思っています。

さまざまな活動にチャレンジし続けるパワーの源を教えてください。

NGO法人日本アジア歯科交流協会の思いに共感し、活動のサポートなどをしていますが、こうした取り組みはどれもピンと来たことをしているだけです。ただ仲間が増えたら楽しいだろうという気持ちはありますね。またどの職業でも一緒だと思いますが、誰かの何かの役に立っているという実感はうれしいですね。患者さんから「ありがとう」という言葉を頂けることが私の力になっています。だから私も、患者さんに「治療で長い時間口を開けてくださりありがとうございます」と言うんです。治療は患者さんと歯科医師、スタッフというチームがあって初めて成り立つもので、歯科医師だけでは何もできません。私はチームが好きなんです。チーム内で「ありがとう」が行き交うことに日々幸せを感じています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

南郷谷香利院長  なんごうや歯科医院6

最近は、発病には至らないものの健康な状態からは離れつつある状態・未病に対するアプローチに注力しています。状態が悪くなってから行う治療は、時間・金銭・精神的に負担が大きく、人生を楽しめなくなってしまうかもしれません。未病の段階で手を打つことができたら、より幸せな人生のお手伝いができるのではないかと考えているのです。口と全身の健康はつながっているという観点から、栄養や生活習慣の相談にも応じています。皆さまの人生がより豊かで楽しいものとなりますよう、口から全身を考えた健康的な生活を一緒につくり上げていきましょう。いつでもご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正:38万5000円~60万5000円

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