虫歯菌・歯周病菌の増加を防ぎ
歯と体の健康を守る予防歯科
佐藤歯科
(市川市/本八幡駅)
最終更新日:2022/06/16
- 保険診療
口腔内にはさまざまな菌が存在する。「佐藤歯科」の佐藤忠敬院長によると、高血糖や、血管内の詰まりによる脳梗塞や心筋梗塞、これらは歯周病菌が起因している可能性があるという。虫歯菌・歯周病菌の増加を防いで歯と体の健康を守る「予防歯科」は、虫歯やインプラント治療後の定期的なメンテナンスのイメージが強いが、乳幼児への悪影響を防ぎ、加齢に伴う歯周病の発症予防にも役立つという。予防歯科に年齢制限はなく、フッ素塗布など歯が生えたばかりの子どももケアを受けることが可能だ。「予防歯科のポイントは、定期的に受診するということ」と話す佐藤院長に、予防歯科とはどのようなものか、なぜ定期的な受診が必要なのかについても話を聞いた。
(取材日2022年5月19日)
目次
歯と体の健康を守る予防歯科。定期的な受診で、血糖値や血管に悪影響を及ぼす「菌」の増加の予防をめざす
- Q口腔内の状態は全身の健康に関係しているのですね。
-
A
そのとおりです。特に歯周病と全身疾患には関連性があり、まず挙げられるのが糖尿病との関係です。歯周病が悪化すると血糖値に影響し、血糖値の悪化は歯周病菌の増加に関係があるといわれています。悪循環ですね。また歯周病菌の一部は、血管内でねばねばとした状態を引き起こします。もしこれが脳で起こると脳梗塞に、心臓で起こると心筋梗塞や心臓弁膜症につながりかねません。このように歯周病の菌は全身の健康に影響を及ぼしていると考えられています。
- Q予防歯科とはどのようなものでしょうか?
-
A
口腔内を良い状態に保ち、歯周病菌の増加や虫歯の発生を防ぐための診療です。クリーニング・歯石除去・フッ素塗布・虫歯や噛み合わせのチェックを行います。当院では虫歯のチェックに検査機器を用いて、視診と合わせてデータでも歯の状態を確認しています。日頃気になることがあれば、担当の歯科衛生士になんでも話してください。当院では歯科衛生士が口腔内の状態をチェックし、疑わしい症状があればすぐに歯科医師と共有することで、早期発見・早期治療に取り組んでいます。歯周病菌が減るということは、全身の健康を守ることにもつながります。口腔内の状態を良くすることで、血糖値の改善につながればうれしいですね。
- Q子どもは歯の予防をいつから始めたら良いでしょうか?
-
A
予防歯科に年齢制限はありません。歯が生えたらぜひいらしてください。歯科医院は虫歯を治療するためだけの場所ではなく、歯のチェックをする場所でもあります。フッ素塗布は虫歯予防に有用ですし、早くから通院を始めて「歯医者さん」に慣れることも大切です。お子さんが自分一人でケアできるようになるまでは、親御さんの協力が不可欠です。当院には子育て経験がある歯科衛生士もおり、離乳食やホームケアのアドバイスもしています。成長に合わせて少しずつサポート範囲を調整しながら、一緒にお子さんの歯を守っていきましょう。
- Q自身のセルフケアもとても大切なのだとか。
-
A
虫歯や歯周病の治療を終えた直後、口腔内の状態は整っています。しかしそれが長く続くわけではありません。次にメンテナンスを受けるまでの間、どれだけ状態を保てるかは患者さんご自身によるケア次第です。また乳幼児のお子さんのいるご家庭では、親御さんの口腔内の状態がお子さんにも影響します。生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌も歯周病菌も存在しません。どこからうつるのかというと大人からの口移しの食べ物や食器からが多いと言われてます。赤ちゃんが生まれる前から親御さんの予防歯科を始め、口腔内環境を整えておきましょう。
- Q予防歯科を受診するにあたってのポイントを教えてください。
-
A
一度受けて終わりではなく、定期的に受診するということです。日々の生活の中で、汚れや菌は少しずつ蓄積されてしまいます。良い状態を保つためには、まずはご自宅でのセルフケア、そしてクリニックでの定期的なメンテナンス。この両方が必要です。3ヵ月ごとが目安ですが個人差があり、当院では歯科衛生士が判断して受診間隔をお伝えしています。また虫歯菌と歯周病菌は別物で、虫歯とは無縁だった方が30~40代になって免疫力が落ち、歯周病になるケースも少なくありません。日頃歯科治療を受けていない方も、ぜひこの記事をきっかけに予防歯科を受診してほしいと思います。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。