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松川 和洋 院長の独自取材記事

松川歯科医院

(新潟市中央区/白山駅)

最終更新日:2021/11/24

松川和洋院長 松川歯科医院 main

新潟の中心地で4代続く「松川歯科医院」は、2012年に4代目の松川和洋先生が院長に就任。外観がカフェのようなデザインのクリニックで、白色を基調とした爽やかな雰囲気の院内では、常にアロマがたかれていてリラックスできる雰囲気だ。歯の健康にまつわる情報が書かれた案内ボードは、歯科衛生士の手書きで定期的に更新されるのだそう。診療では一般的な虫歯・歯周病治療を中心に幅広く対応しているが、とりわけ力を入れているのが予防とメンテナンスだ。診療の際に唾液検査を実施し、患者一人ひとりに合ったブラッシング指導も行っている。そんな同院の普段の診療やこれまでの歩み、先代からの教えなどについて松川院長に話を聞いた。

(取材日2021年7月28日)

代々受け継ぐ「誠心誠意」の心で患者と信頼関係を構築

2021年10月で開業112年目だそうですね。患者さんや地域の特徴について教えてください。

松川和洋院長 松川歯科医院1

ここは周囲に小学校や大学病院などがあり、新潟の中心地という印象です。患者さんの年齢層は幅広いですね。歯の健康や口腔ケアに関心をお持ちの「デンタルIQ」の高い方が多いようで、大きな歯のトラブルを抱えた方は少ないですね。主訴の多くは、虫歯、歯槽膿漏、入れ歯が合わないなどです。祖父の代から通われている方や、ご家族皆さんで通われているご家庭もあります。現在、父も診療していますが、2002年に私が帰郷してから「父は父の患者さん」、「私は私の患者さん」と担当を分けています。

先代から受け継いだ家訓を大切にしながら診療されているそうですね。

初代から家訓として継承しているのが、「誠心誠意」という言葉です。真心を込めて、真面目に物事に取り組むこと。父の座右の銘もこの言葉です。診療においては、患者さんと信頼関係を持つことが一番重要だと思っています。私だけではなく、スタッフ含め当院が大事にしていることが、誠心誠意診療にあたり、信頼関係を築くこと。それが患者さんに伝わればいいなと考えています。

大学卒業後、関東地方で研鑽を積まれたとお聞きしました。印象に残っているエピソードはありますか?

松川和洋院長 松川歯科医院2

日本歯科大学新潟歯学部を卒業後、東京や千葉で勤務医をしていました。東京に行って3年目に分院を任された時は、朝10時から夜8時までの診療時間内に、2~3人しか患者さんが来ない日もありました。来てくださる方がいても、次にまた受診されるか心配で。患者さんの大切さがあらためてわかりましたね。ですので、来てくださった患者さんには、誠心誠意いろいろな治療法を示すようにしました。患者さんによって、やりたい治療や経済力などが違うので、個々に見合った診療ができるように心がけたんです。すると治療の引き出しがどんどん多くなり、それに比例するように患者さんの数も増え、最終的には1日に30人ほど来てくださるようになりました。種をまいて芽が出るまで、一生懸命診療することだけに集中する、この東京での経験が、今の診療のベースになっていると感じています。

一人ひとりに合った口腔ケア指導で食べる楽しみを提供

勤務医時代の経験を生かして、地元で診療されているのですね。

松川和洋院長 松川歯科医院3

2002年に地元に帰ってきて先代と一緒に診療を始めました。診療を始めた当初は、まだ若い私よりも経験豊富な父に診てもらいたいという患者さんも中にはいらっしゃいました。患者さんと対面すると、まだ信頼されていないなとわかるんです。その一方で、千葉の開業歯科医院に勤務していた時に診ていた方が、当院に来てくださるということもありました。新潟出身の方だったのですが、私を信頼して来てくださったのだと思うと、勤務医時代にやってきたことが認められたようでうれしかったですね。患者さんの信頼は、1度や2度治療を担当したからといって、得られるものではありません。ですので、人との出会いを大切に、少しずつ信頼関係が築けるように、患者さんの気持ちや求められていることを考えながらこれまで診療を行ってきました。これからもそのスタンスは変わらないでしょうね。

診療内容について教えてください。

一般的な歯科治療を中心に、幅広くオールマイティーに対応しています。その中でも特に力を入れているのが、メンテナンスです。唾液検査を行い、その結果から患者さんに合わせたブラッシング指導や歯ブラシ、歯磨き粉の提案をしています。人生の楽しみの一つは食事ですよね。年齢を重ねても食生活を楽しめるように、そのお手伝いができればいいなと思っています。

唾液検査からどのようなことがわかるのでしょうか? 

松川和洋院長 松川歯科医院4

唾液検査によって、口の中の細菌数や口臭の原因、その方の食生活もわかります。歯科衛生士が検査結果をもとに「よく間食しませんか? 炭酸飲料を飲んでいませんか?」などと聞くと、驚かれる患者さんが多いですね。検査結果は表にしてその日のうちにお渡しできますので、後日あらためて結果を聞きに来る手間がかかりません。

スタッフと連携し、息の合ったチーム医療を展開

待合室はアロマの香りがしていますね。院内の雰囲気や空間づくりでこだわっていることはありますか?

松川和洋院長 松川歯科医院5

受付スタッフがアロマの資格を持っていますので、その知識を生かしてアロマをたいています。リラックスできる雰囲気づくりに役立っていますね。また、外に置いているボードには、2週間に1回ほど、歯科衛生士が虫歯や歯槽膿漏などに関する豆知識を書いています。私が帰郷してから20年近く続いている習慣です。立ち止まって見てくださる方も多いですよ。あと感染症対策として、待合室では常に換気扇を回して空気の入れ替えをしています。また、診察室に治療中の飛沫を抑えるための機器を導入していますので、安心していただけるのではないでしょうか。

スタッフによくお話しされていることや、皆さんで共有していることはありますか?

当院では、患者さんが通院しやすい雰囲気をつくることを大事にしています。歯科医院は「嫌なことをされる場所」というイメージがありますよね。さらに、長期間通わなければならない。治療途中で来なくなる方もいらっしゃいます。そういう方には「習い事をしているつもりで来てください」とお伝えしたいですね。そうしないと気が滅入ってしまうので。また、治療において患者さんの性格も把握していなければならないので、患者さんのパーソナルな情報をスタッフで共有しています。当院では、通常のカルテとは別に、患者さんの情報をまとめたカルテを用意しています。歯科衛生士も患者さんと長くお付き合いしていますので、患者さんのことをよく把握していますね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

松川和洋院長 松川歯科医院6

患者さんのご希望に沿うためには、自分自身の技術を向上させなければなりません。そのために日々勉強し、患者さんのニーズに応えられるようにしていきたいと考えています。また、歯科は歯科衛生士や歯科技工士をはじめとするスタッフとのチーム医療ですので、これからも皆で協力しながら診療を頑張っていこうと思っています。歯科に対して「敷居が高い」「痛みや症状が出てからでないと行きにくい」というイメージをお持ちかもしれませんが、気になることがあればなんでも結構ですのでご相談ください。

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