全国のドクター9,299人の想いを取材
クリニック・病院 158,579件の情報を掲載(2024年6月11日現在)

  1. TOP
  2. 新潟県
  3. 新潟市江南区
  4. 亀田駅
  5. 三浦歯科医院
  6. 三浦 孝司 院長

三浦 孝司 院長の独自取材記事

三浦歯科医院

(新潟市江南区/亀田駅)

最終更新日:2021/10/12

三浦孝司院長 三浦歯科医院 main

新潟市江南区の住宅街にある「三浦歯科医院」。三浦孝司院長が「歯科医療を通して地域医療に貢献したい」と1983年に開業した。開業当初から通う患者や親子2世代で通う患者も多く、地域住民から愛され続けている。「一番大切にしていることは人とのつながりです」と、話す三浦院長。患者との会話、患者目線に立つ姿勢からも、その温かな人柄をうかがうことができる。さらに、スタッフとのチーム力も特徴だといい、誕生日には日頃の感謝を込めてケーキをプレゼントするのだとか。つながりを大切にする気持ちは家族にも向けられ、休日は妻とのドライブを楽しみ、原動力は家族だと話す。地域住民の口腔の健康を長年守り続けてきた三浦院長に、同院の歴史や今後の展望、診療ポリシーなど数々の話を聞いた。

(取材日2021年8月25日)

長きにわたり地域に愛され続ける歯科医院

貴院や患者さんの特徴についてお聞かせください。

三浦孝司院長 三浦歯科医院1

患者さんはご近所の方がほとんどで、ご高齢の方から子どもさんまで、ご家族皆さんで通ってくださっている方も多いと思います。当院は私が開業してから40年近くになりますので、小さな頃から通ってくださっている患者さんもたくさんいらっしゃいます。その方が親になり、ご自分のお子さんも連れてご一緒にお越しになることもありますね。私の専門は歯科保存治療です。この分野は、歯を抜くことなく、いつまでも自分の歯で噛めるようにという視点から治療を行い、大切な歯を維持保存し機能させていくことを目的としています。歯を守るということを重視していますので、当院の患者さんの8割近くは継続的なメンテナンスで通院されているのも特徴だと思います。

こちらのエリアで開業されたご経緯を教えていただけますか。

私の父は内科の医師で、ここで開業していたんですよ。私自身も医師の道へと進むべきだったのでしょうが、高校時代は勉強をあまりしていなくて(笑)。何か医療系にと思い、理工学部薬学科に進みました。薬剤師になるための勉強を進めていくほどに、私自身の適正や志向、このエリアの地域医療に対する想いも出てきました。実は、当時このエリアには歯科医院が不足していたんです。「歯科医療を通じて地域の皆さんの健康を守りたい」という気持ちが高まり、薬学科卒業後、もう一度歯学部に入り直して歯科医師となり、ここに開業しました。開業してすぐの頃は未熟で「もっと経験を積んでから開業したほうが良かったのかな」と思うこともありましたが、地域の皆さんに育てていただきました。そして、私自身も学び続けました。「皆さんのお役に立ちたい、当院に来て良かったと思っていただきたい」という開業当初の想いは、40年たった今も変わりません。

先生の診療ポリシーをお聞かせください。

三浦孝司院長 三浦歯科医院2

患者さんとの信頼関係を一番大切に考えています。それを築くには、正確な診断をつけることが重要です。来院されるときは、何かしら主訴があるわけですが、患者さんの訴えをそのままうのみにはいたしません。なぜなら、痛みを感じている箇所とその原因は違う所にあるケースは多々あるからです。ですので、初診でいきなり手をつけることは極力せず、患者さんのお話をよくお聞きした上で、エックス線や歯科用CTなどを用いて検査をし、適切に診断をしてから治療に入ります。また、口腔がんなども絶対に見落としたくないと思っています。少しでも懸念材料が見つかれば、一時医療機関として大学病院に紹介し専門的な設備でしっかりと検査を受けていただくようにお願いします。何もなければそれでいいんです。見逃してしまうことが一番怖いのですから。

コミュニケーションを大切に、患者に寄り添う診療を

患者さんとの印象的なエピソードはありますか?

三浦孝司院長 三浦歯科医院3

40年近くここで診療をしていますので、患者さんはほとんどがお知り合いの方です。一応「先生」とは呼んでくださるんですけど、友人のような関係の方も多いですね。ただ、最近では長らく歯の治療のために通ってくださっている患者さんが、がんなど体の病気にかかられることも増えています。先日も来院された患者さんの様子が普段と違うことに気づき、病院への受診を強くお勧めしました。結果、後天性の全身疾患の診断が出て即日入院されたとのことです。その他には、来院された時に「うちで採れた枝豆どうぞ」「茄子の浅漬けどうぞ」と、差し入れをくださるなど日常のエピソードはたくさんありますよ。皆さんに良くしていただいて、とてもうれしく思っています。

子どもさんなど、治療が苦手な患者さんへはどのようなアプローチを心がけていますか?

それはもう、優しさですね。決して無理はしません。特に子どもさんは無理をしては駄目なんです。初めは怖がっていた子もコミュニケーションを取るうちにだんだんと慣れてきますよ。「次は約束ね」とお話しするうちに、治療をさせてくれるようになるものです。慣れるまで根気強く連れてこられる親御さんは大変かもしれませんが、お子さんはちゃんと慣れてくれますよ。過去には、虫歯がたくさんあって歯全体も変色した状態で来院されたお子さんがいらっしゃいました。初めは治療を嫌がっていたのですが、少しずつきれいになっていくうちに本人もすごく喜んでくれて。最後のほうには、とても治療に前向きになってくれましたよ。大人の方も同じで痛いのが苦手な方には、無理はせず、少しずつ治療を進めていく方針です。患者さんのお気持ちは尊重しなくてはなりませんね。そこも、大切な信頼関係だと考えています。

スタッフさんについて教えてください。

三浦孝司院長 三浦歯科医院4

当院は受付スタッフ以外は全員歯科衛生士です。受付スタッフは開業からずっと勤めてくれていまして、歯科衛生士も皆、とてもよく機転を利かしてくれる人たちですので、私から細かく指導することはほとんどありません。スタッフ同士で連携して、育児や家庭の都合などもお互いに助け合ってチームワーク良く仕事をしてくれているので、本当に助かっています。私から伝えていることは基本的な考え方くらいでしょうか。例えば、当院はなじみの患者さんも多いので、言葉遣いなども親しくなりすぎてしまうこともあります。患者さんには常にリスペクトの気持ちを持って接するようにと話しています。

すべての人とのつながりを大切にしたい

歯科医師を続けてこられて良かったと思われることはありますか?

三浦孝司院長 三浦歯科医院5

一番はたくさんの方と知り合えたことでしょうか。歯科医師にならず、あのまま薬学部卒業後、仮に会社勤めをしていたとしたら今頃は定年退職の時期です。その時になって近隣を歩いたとしたら、ご近所さんとはお付き合いはあるでしょうが、今のようにたくさんの方々とお話しすることはなかったと思います。私は人とのつながりを一番大切に思っています。顔と名前を知っていて、話をできる人がたくさんいることは楽しいじゃないですか。たくさんの方と出会い、つながっていくことは、とても素晴らしいことだと思いますよ。

地域にとってどのような歯科医院で在りたいとお考えですか?

今後もこれまでと同じように「来て安心できる歯科医院」で在りたいですね。ただ、私は年齢的にあと10年も続けてはいないでしょう。おそらく近い将来、娘が継いでくれると思います。当院の治療方針である「お口の健康を守るための継続的なメンテナンス」は変わらず引き継いでいきたいですが、歯科医師が代わると患者さんの層も変わってくるでしょうね。ですので、いきなりすべてを任せてしまうのではなく、ともに年齢を重ねていった患者さんたちは、私が変わらず診させてもらって、良いかたちでバトンタッチができればと考えています。設備面も含めて少しずつ継ぎやすい環境をつくっていきたいですね。

最後に、地域の方や読者にメッセージをお願いします。

三浦孝司院長 三浦歯科医院6

「口腔ケアやお口の中を健康に保つことはすごく大切ですよ」と、お伝えしたいです。最近はメディアでも取り上げられるようになりましたが、お口の中の健康状態は全身の健康にも結びついています。健康な体を維持するために、お口の健康にも意識を向けていただきたいですね。さらに、患者さんの中には妊娠出産が関係する年代層の方も多いと思います。妊娠中の歯周病などの口腔トラブルは、早産などのリスクも上がりますので、特に気をつけていただきたいです。ただし、歯周病菌や虫歯菌は唾液を介してうつります。ですから、妊婦さんだけが気をつけられるのではなく、ご家族皆さんでご注意されるのが大切です。さらに、妊婦さんに限らず、皆さんにお口の健康を通してご自分を大切にしていただきたいと思います。

Access