見た目の改善だけでなく
将来的な健康につなげる歯列矯正
東山デンタルクリニック
(名古屋市千種区/東山公園駅)
最終更新日:2023/10/10
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近年、「お口ぽかん」や「いびき」といった口腔機能発達不全症の症状が気になる子どもが増加。その状態を放っておくと、歯の噛み合わせや全身の健康に悪い影響を及ぼすリスクが高まると、「東山デンタルクリニック」の長縄敬弘院長は警鐘を鳴らす。「歯並びを整えることだけが矯正の目的ではありません」と言い、矯正に至った根本的な原因の改善をめざすことで子どもの健やかな成長にもつながるという。だからこそ「食事中、睡眠時など、お子さんの日頃の様子を気にして見てほしいです」と、力を込める長縄院長。そして少しでも気になる症状があれば受診し、矯正の必要があったとしても、成長期を生かした小児ならではの方法があることをプラスに捉えてほしいとほほ笑む。そんな、子どもの健やかな成長をめざす同院の矯正治療について解説してもらった。
(取材日2023年9月8日)
目次
近年、口腔機能発達不全症の症状の疑いがある子どもが急増。子どもの健やかな成長を促すためにも有用な矯正
- Q成長期を生かした矯正とはどういうものですか?
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A
顎の成長がほぼ完成している中学生頃から行うものとは違い、小学校低学年頃から始めて顎を広げながら歯を並べていくことをめざします。また、現在「お口ぽかん」など口腔機能発達不全症の症状が気になる子も増えています。この状態を放っておくと、口の中が乾燥し、虫歯のリスクが高まるだけでなく、脳や鼻などへ悪影響を及ぼす恐れも。呼吸や体の姿勢の悪さなども歯並びに不具合を起こす原因になり得ます。しかし、矯正で歯並びを整えることをめざすだけではこれらの根本的な解決には至りません。大切なのは全身を健康に導くための体の土台づくり。つまり成長期の子どもだからこそ、根本原因も総合的に見ながら矯正を進めていくことができます。
- Q放っておくと他にはどのようなリスクがあるのでしょう。
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A
「お口ぽかん」に関しては、アレルギー性鼻炎や口が小さく舌が口腔内に収まらないといった要因でどうしても口が開いてしまうのですが、そのままにしておくと、風邪をひきやすく、体の成長に悪影響を及ぼすことも否定できません。口が閉じないことにより、耳鼻咽喉科領域のトラブルが発生するケースもあります。鼻水、鼻詰まりで授業に集中できない子もいるのではないでしょうか。また、不正咬合については正しく噛めないことや言葉の発音などに支障を来すケースが多く見られますね。学校の検診で指摘されて受診につながると良いのですが、残念ながらまだ多くはありません。そのため、保護者の気づきというのが重要になってきます。
- Q実施されている子どもの矯正治療について詳しく教えてください。
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A
一人ひとりに合った装置を用いて、子どもたちの成長をサポートするための矯正を提供しています。当院ではそれを「スキップ矯正」と名づけて取り組んでいます。ご家族の協力も得ながらお子さんが前向きに取り組める環境づくりにも注力。口腔機能の改善には筋機能の向上も必要なので、歯科衛生士や保育士による筋機能トレーニングも同時進行で実施。矯正に対しネガティブに捉える保護者もいますが、子どもの時期にしかできない矯正を受けられるのは、早い段階で改善が期待できることなどを初診で説明し、前向きに捉えていただけるようにしています。また、お子さんの努力も必要なので継続力を養うことや、成功体験を積めるチャンスでもありますよ。
- Q適した矯正開始のタイミングや、矯正にかかる期間については?
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A
就学前後のスタートが望ましいタイミングだと言えるでしょう。しかし、成長には個人差がありますので、その子の状態に合わせて開始時期をご提案します。フッ素塗布で誕生後から定期的に受診されておくと、骨格も含め成長過程を確認できますから、今後の口腔機能の発達がある程度予想できます。そのため、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。期間については、大人の歯に生え替わった時期が一つの目安。そこで不具合がなければ終了となりますが、状態によっては次の段階の矯正に移行するケースもあります。ただ、ベースがしっかり整っていますので、次の矯正に移行したとしてもスムーズに進められる可能性が高くなることが望めます。
- Q家庭でのケアや食事における注意点はありますか?
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A
お子さんの矯正の成功の鍵は、いかにモチベーションを高めてあげられるかということ。これに尽きるんですね。そのためにはご家族の協力が不可欠。日々のトレーニングが結果に結びつきますので、ご家族の励ましやお声がけがお子さんのモチベーションへと直結します。口腔内の変化をお子さん自身が実感できたら、その点もやる気につながっていくと思います。成功体験を積み重ねることで、お子さんの自信にもなり、矯正に限らずさまざまな面で継続する力を発揮できるようになるのではないでしょうか。食生活については、固いものや丸かじりできるものを意識して食べること。少しでも歯に刺激を与える食事で、顎の筋力アップにつなげてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはスキップ矯正/60万5000円~ (税込み) マウスピース型装置を用いた矯正(1期)/27万5000円~ (税込み) マウスピース型装置を用いた矯正(2期)/22万円〜(税込み)