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石原 朗 院長、石原 摩美 先生の独自取材記事

石原歯科医院

(犬山市/羽黒駅)

最終更新日:2021/10/12

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院 main

半世紀にわたり地域の歯科医療に貢献してきた「石原歯科医院」。現在は2代目となる石原朗(いしはら・あきら)院長と妻の石原摩美先生が、スタッフとともに、日々さまざまな症例の治療にあたっている。2人が願うのは、「患者さんが健康で充実した生活を送れるように」ということ。そのため予防歯科や小児歯科にも力を入れている。子どもに対しては「いきなり治療に入ることはせず、まず場に慣れてもらうことを大切にしています」と摩美先生。子育てに悩む母親の気持ちも受け止めてくれる懐の深い存在だ。穏やかな物腰の石原院長と、終始笑顔の摩美先生に、時間をかけて築いてきたクリニックの診療スタイルや、患者への思いについて語ってもらった。

(取材日2018年12月11日)

子どもの成長に合わせた矯正にも取り組む

まず、お二人のご経歴についてお聞かせください。

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院1

【石原院長】父が歯科医師だったので、その背中を見て育ち、自然な流れで愛知学院大学歯学部へ進みました。卒業後は大学病院、総合病院の歯科口腔外科などに勤務し、1996年にこちらの院長に就任しました。当院は50年ほど前に父が開業したのですが、患者さんに通いやすく思ってもらえるよう、院内のリニューアルや増築なども行ってきました。現在は、私の就任後に小児歯科を担当として加わってくれた妻との歯科医師2人体制で診療しています。
【摩美先生】私も祖父が歯科医師だったので、気づいた時にはこの道を歩んでいました。夫と同じく愛知学院大学へ進み、卒業後は愛知学院大学の小児歯科や小児矯正専門の歯科医院で勤務してきました。大学病院では、ダウン症や自閉症のお子さん、成人でアルツハイマー型認知症にかかっている方などの治療にも携わり、歯科医師として貴重な経験ができたと思っています。

得意な治療について教えてください。

【石原院長】大学で専門的に学んできたのは口腔外科です。今は大きな外科手術は行っていませんが、大学病院で入院患者さんの全身管理を行ったことや、麻酔科での研修時に外科手術に携わったことなどは経験としてとても役に立っていると思います。今でもご不安があればご相談に乗ったりアドバイスしたりしていますが、やはり地域の町医者なので、特定の分野だけに注力するというよりは虫歯や歯周病の治療、義歯など幅広く対応しています。
【摩美先生】私は小児歯科の医局で歯並びを重視する先生のもとで研鑽を積んできました。現在は、お子さんの成長に合わせた歯列矯正と、口腔筋のトレーニングに力を入れています。当院では虫歯治療より、矯正やトレーニングに来られるお子さんのほうが断然多いですね。将来にわたって歯を守るためには予防も重要だと考えており、歯磨き指導は特に丁寧に行っています。

口腔筋のトレーニングも行っているんですね。

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院2

【摩美先生】歯並びと噛み合わせ、呼吸の仕方、飲み込み方、姿勢などは別々のものではなく、すべてつながっているのです。特に成長期のお子さんは歯並びだけをきれいにしても、例えば猫背で口呼吸のままだと、舌が下がり、顎が発達せず、咀嚼や嚥下のための筋肉もうまく働きません。小児期から成長に合わせて本人の持っている力を最大限、良い方向に引き出すように矯正を行っていくことを大切にしています。また、大人の方でも口呼吸や姿勢などの癖がある場合には、お口周りのトレーニングをして舌の位置や呼吸の仕方、姿勢を整えるようなアドバイスをすることもあります。

場に慣れることから始める小児歯科

こちらで行っている小児の矯正についてお聞かせください。

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院3

【摩美先生】主にマウスピース型装置を用いた矯正を行っています。昼1時間と睡眠時に装着していただきます。この装置をつけることで、舌を上顎につけ、口を閉じ、正しく飲み込む訓練にもなるのです。お子さん向けの口腔筋のトレーニングは楽しい気分で取り組んでもらえるように専用のお部屋で行っています。トレーニングはおうちでも毎日取り組んでいただくので、なぜ必要なのか、お子さん本人にも丁寧にお話をします。最初のカウンセリングでは、お母さんだけでなくお父さんにも参加をお願いしているんですよ。お子さんの頑張りを一番近くで認め、支えてあげられるのはご両親です。お子さん自身が前向きに取り組める環境を一緒につくってあげたいですね。

お子さんの診療で心がけていることはどんなことですか?

【摩美先生】まず、歯科医院の雰囲気に慣れてもらうことが大事だと思っているので、いきなりチェアには座らせません。診察室にある本やおもちゃで遊んでもらい、「どんなお子さんかな」と様子を見つつ、お母さんとお話をします。当院では「TSD」、つまり「Tell(話す)」「Show(見せる)」「Do(行う)」を実践しています。説明して、使う器具を見せて、徐々に不安や恐怖を取り除いてから処置や治療へ進むという流れです。「痛くないよ」という言葉は「痛み」をイメージするので使いません。それは親御さんにもお願いしています。また、「チェアに上がれる」「歯磨きができる」といった項目のオリジナルのチェックシートを作り、できたところはかわいいはんこを押して褒めています。

お子さんは喜んで通院できそうですね。

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院4

【摩美先生】時には「もっとはんこ押して」と言われることも(笑)。9段階あり、「シーラント」の項目が最終ですが、大抵3歳になれば2~3回の通院で全部できるようになります。歯科医院に慣れれば、お母さんも通院が楽ですし、治療もスムーズに行えます。私はどのお子さんでも「絶対できる!」と思って接しています。
【石原院長】自信満々でやっているお子さんをよく見ます(笑)。スタッフも子ども好きかどうかを聞いて採用しているので、お子さんの対応は得意なスタッフばかりです。来院する患者さんがリラックスできるように適宜、声がけをしてくれているので助かっています。

訪問歯科診療も行い、地域に貢献を続けるクリニック

診療で大切にされているのはどんなことですか?

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院5

【石原院長】治療をやり過ぎないということですね。患者さんに負担のないよう、必要最小限の治療を行うように心がけています。最近でこそ「できるだけ削らない治療」がよく言われるようになりましたが、私は学生時代から、こんなに削っていいのかなという疑問を感じていました。例えば、かぶせ物でも全面的にかぶせるのではなく部分的にして、なるべく天然の歯を残したほうが長くもつと実感しています。ただ、「できるだけ残す」ことと「できるだけ抜かない」というのはまた違います。グラグラした歯を無理に残すと、隣の歯に良くない影響を及ぼしますのでその見極めが必要になりますね。治療をうまく進めるためには患者さんが納得されることが大切ですので、ご希望を伺い、こちらからも十分な説明をするようにしています。

摩美先生はいかがですか? 

【摩美先生】私は小児歯科が専門ですが、根底にあるのは、お母さんを応援したいという気持ちです。お母さんが元気で余裕がないと、仕上げ磨きもしっかりしてもらえませんよね。子育ては大変で、私自身もつまずくことがありました。来院されるお母さん方とお話をしていると、育児の悩みや進路相談になることもあり、中には涙を流される方も。皆さん、ご自分のことは後回しにされがちですが、「自分を大事にしてね」というメッセージも送っています。歯科医師の私にできることとして、部分的な矯正や審美歯科などのご相談にも応えていきたいと思っているので、「もう年だから」と諦めないでほしいです。お母さんの元気だとお子さんもつられて元気になりますからね(笑)。同じ女性として、また、子育て経験者としてもできる限りお力になりたいです。

最後にこれからの展望を教えてください。

石原朗院長、石原摩美先生 石原歯科医院6

【摩美先生】当院は予防やお子さんの口腔機能の発達を重視していますが、それらは大人にとっても重要なこと。咀嚼、嚥下の機能を衰えないようにすれば、誤嚥性肺炎を防ぐことにもつながります。この地域でも高齢化が進んでいるので、通院できなくなった方のために訪問診療にもしっかり取り組んでいきたいです。
【石原院長】私たちを支えてくれるスタッフも休日を使って講習会に参加したり、院内でのミーティングを密に行ったり、熱心に通り組んでくれています。歯科医療の世界も日進月歩。常に勉強を続け、医院全体で知識、技術のレベルアップに努めていきたいですね。患者さんが末長く健康で笑顔で、充実した生活が送れるように、これからもお手伝いさせていただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正(マウスピース型装置による矯正)/40万円~

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