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島田 実 院長の独自取材記事

中央歯科医院

(黒部市/黒部駅)

最終更新日:2022/02/28

島田実院長 中央歯科医院 main

黒部市にある「中央歯科医院」は、1999年に開業。広々とした田園風景の広がるこのエリアは母親の故郷で、幼い頃からなじみがある土地だったと語る島田実院長。大学を卒業後、めざすべき歯科医療を探るために日本のあちこちの歯科医院を訪れ、話を聞いて学びを重ねたという。開業時からオーラルリハビリテーションの考えを取り入れ、呼吸に配慮する噛み合わせ治療や矯正なども行ってきた。最近はオンラインでの国内外での勉強会にも出席し、新しい情報や技術を学び続けている島田院長。診療でもオンラインで相談を受けるなど、新しいスタイルを活用している。診療方針や大事にしていることなどについて話を聞いた。

(取材日2021年12月6日)

オーラルリハビリテーションを原点に

どういった経緯で、黒部市で開業されたのでしょうか。この土地の印象は?

島田実院長 中央歯科医院1

母親がこの辺りの出身なので、小さい頃から秋祭りのときなど遊びに来ていました。学生の頃も、この辺に友人が住んでいたので、よく行き来したなじみ深い土地です。今はインターネットが普及していますし、治療に関しても、田舎でも都会でも、日本でも海外でも可視化できるようになりました。なので、都会と同じような感覚で治療ができたらと考えています。「中央歯科医院」という名前は、中央小学校の近くだからという理由からなんですが、治療の質では都会=中央と変わらないという意味も込めています。ここは土地柄もすごく良いところですね。富山だけでなく北陸は、おいしいものを食べるなど、そういった日々の生活をとても大事にしているところだと感じます。歯の治療は、すぐに命に関わるわけではないけれども、生きていく上で生活の質を左右するすごく大事な部分だと思うので、歯科の役割は大きいかなと思っています。

歯科大学を卒業後、国内あちこちの歯科医院に見学に行かれたそうですね。

大学を卒業するとき、担当の教授から一緒に研究をしないかと医局に誘われたんですが、「オーラルリハビリテーションをやりたいので」とお断りしました。オーラルリハビリテーションというのは咬合再構成。つまり、歯周病治療、矯正治療、噛み合わせ治療など、すべてを包括した口腔全体の環境改善をめざす歯科医療のことを言います。しかし、歯科大学を出て、オーラルリハビリテーションをやりたいという思いがあっても、どういう治療をめざしたら良いかというのがわからなかったんです。それで、歯科医師になったばかりの頃は、全国のいろいろな歯科医院を見学して、そこの先生方やいろいろな人の話を聞いて、自分が目標とすべき治療を、じっくり考えた時期がありました。

オーラルリハビリテーションについて、もう少し詳しく教えてください。

島田実院長 中央歯科医院2

オーラルリハビリテーションとは、さきほど口腔内の包括的な歯科医療というふうに言いました。虫歯を削るのは、応急処置と当院では考えています。患者さんの人生の中で、歯をどういうふうに捉えるかということに主眼を置いています。だから基本は、その部分が悪くなっている背景を考え、必要に応じて歯を削ったり、手術をしたり、矯正をしたり、あるいは歯科衛生士や歯科技工士などの力も借りながら、トータルで口の中をプロデュースしていく。それが、オーラルリハビリテーションです。

長い目で見た治療を大事にされているということですね。

当院では100歳まで健やかに生きるための歯科治療を目標にしており、歯はできるだけ削らないほうがいいと考えています。口の中で、歯茎や骨は再生が見込めますが、歯は再生しないんです。再生不可能なものを相手にしているのだから、そう簡単に削らないほうがいいと思うんですね。虫歯も含めて、口腔内の疾患は慢性疾患なんです。口の中で起こっている病態は年単位、もしくは10年以上のスパンの中で起こっていることなので、急がない。基本、虫歯が見つかっても、虫歯の原因を排除し予防することで、その状態を10年以上変わらない状態で維持するのは可能だと捉えています。それが予防歯科の考え方なんです。

口腔環境を整えることは呼吸も含め体の健康につながる

患者さんは、できるだけ削らないという診療方針をご存じの上来られますか?

島田実院長 中央歯科医院3

ご存じの方と、そうでない方と両方いらっしゃいますね。最近いいなと思って活用しているのは、オンライン診療なんです。それも、初診時からオンライン診療で。じゃあ、歯の治療ができないじゃないかと、気になりますよね。お話ししたように、口腔内の疾患は基本、慢性疾患なんです。ですので、重要なのは今削るか削らないかではないと考えているのです。オンライン診療であらかじめ話をしたいというケースは結構多いです。セカンドオピニオンの場合や、まずは相談をと思っている方にも良い方法だと思います。

先生は「エアウェイ」を重視しているそうですね。詳しくお聞かせください。

開業した時から大事だと考えているのが、「エアウェイ」つまり「気道」です。気道は鼻や口から空気を取り入れ肺に送る空気の通り道ですが、噛み合わせや歯並びはそのまま気道に関係するんです。30年以上前、矯正治療を教わっていた先輩歯科医師にも「歯並びを間違えると人生台無しになることもある」と言われました。歯並びが悪いことから噛み合わせが乱れ、それが起因となって気道が狭くなり、全身の健康に影響を与えることも考えられるのです。歯並びや噛み合わせの治療は、正しい呼吸の維持という面から見ても非常に重要なものです。

矯正治療も専門的に勉強されたと聞きました。

島田実院長 中央歯科医院4

特に日本人に限定すると、もともと歯の位置が悪い人が多いともいわれています。歯の位置と噛み合わせが悪いのに、そのままのベースで虫歯の治療なり、いろんな歯の治療を重ねてしまうと、余計に環境の悪化を招いてしまうことにもなりかねません。だとすると、矯正治療は、あらかじめ行っておくべきですよね。そういう考えから、当院では歯並びや噛み合わせの治療から開始するケースが多いですね。中には80代で矯正治療のために受診される患者さんもおられますよ。

自分の歯のために知識を学んで、納得のいく治療を

プライベートは、どういうふうに過ごされていますか。

島田実院長 中央歯科医院5

耳鼻科の医師や内科の医師など、選んだわけではないんですけど、自分の仕事にもつながりのある、勉強家の友人に恵まれています。彼らとはよく食べ歩きをしていて、最近はイノシシやシカやクマなんかのジビエ肉に凝っています。あと、家の近所にあるサウナにも通っています。最近はデジタル化が進んだことで、頭がついていかなくて(笑)。そういう疲れにもサウナはいいと思います。

院内の設備にもこだわられたそうですね。

前に勤めていた所は、たいへん規模が大きいところでしたが、そこを独立したいと思ったのは、自分の使いたい器械、材料や道具が使えなかったからなんです。あるとき技術があまり上達していないと感じて、それは道具に問題があるんじゃないかと思いまして。だから、道具には、とてもこだわっています。当院にはCTが2台あって、どちらもドイツの会社のものなんです。実際使ってみると、自分の足りない部分を補ってくれるというか、そういうふうに感じるところもありますし。それなりにコストはかかりますが、それが本当に価値あるものと思うならば取り入れます。

歯科治療に悩んでいる方にメッセージをお願いします。

島田実院長 中央歯科医院6

歯科医師として専門的に従事している私たちでも、正しい情報にアクセスして、それをうまく活用していくのは難しい世の中だと思うんです。知識がないままだと、自分の欲しい情報にたどり着くのは、至難の業でしょう。何十軒も歯科医院を回りましょうとは言いませんが、歯科医療に関していろいろな考え方があるので、いろいろな歯科医師の話を聞くなど、患者さんも自分なりに勉強することが大事だと思います。自分が後悔しない治療を選択するには、納得のいく治療を見つけるまでに何年かかかっても、それは必要な時間だと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

咬合精密検査/3万3000円、短期集中型 歯周病治療(4回・6回・8回)/22万円~33万円、矯正/88万円~165万円

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