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松井 康男 院長、松井 慎吾 副院長の独自取材記事

松井歯科医院

(高松市/木太町駅)

最終更新日:2021/10/12

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院 main

「歯が痛い時だけでなく、虫歯や歯周病の予防として通っていただきたい」と語るのは、高松市にある「松井歯科医院」の松井慎吾副院長。一緒に取材を受けてくれた松井康男院長の40年以上にわたる診療経験と、慎吾副院長が考える新しい歯科治療の提案・提供が特徴のクリニック。得意分野の異なる2人体制だからこそ、いろんな患者のニーズや状態に合わせた適切な治療を行うことができる。この地で長年にわたり歯科治療を行ってきた松井院長のもとで慎吾副院長も一緒に働きだしたのは2019年のこと。その際にクリニックをリニューアルして新型の設備も導入し、親子で地域の人々の口の中の健康を守るため日々、尽力している。松井院長と慎吾副院長に、同院の診療スタイルや治療で心がけていることについて話を聞いた。

(取材日2021年8月4日)

3代続く歴史あるクリニック。リニューアルで設備一新

古くから続くクリニックだとお聞きしました。

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院1

【松井院長】もともとは街中で母が診療していたクリニックで、100年弱の歴史があります。1977年に私が引き継ぎ、しばらく母と一緒に診療していました。詰田川の拡張工事に伴い立ち退かなくてはいけなくなったため、1994年にこの場所に移転して現在に至ります。
【慎吾副院長】僕は関東の大学に通い、そのまま神奈川の大学病院や東京のクリニックで勤務して経験を積みました。その間も時々こちらに帰ってきて父を手伝っていたのですが、正式に香川に帰ってきたのが2019年。そのタイミングで院内を改装し、父と2人で診療を行っています。いずれ、父からこのクリニックを継承する予定です。

リニューアルされたばかりの、とてもすてきな内装ですね。

【慎吾副院長】建築士と相談して、木材をたくさん使ったナチュラルで落ち着く雰囲気にしました。また、近年の歯科医院ではよく見られる、仕切りを設けた内装にしています。さらに、リニューアルに併せて新たな機器も導入しました。例えば、口腔内を立体的に見ることができる歯科用CTや、印象材ではなくスキャンして型採りができる光学印象(口腔内スキャナー)もそろえています。他の業種と同じように歯科もデジタル化が進んできていますので、それに対応できるようにしています。
【松井院長】治療では、口腔内カメラのほか、マイクロスコープと歯科用CTを併用することで、治療の精度向上に役立てています。患者さんに説明する際にも、口腔内カメラは必要だと感じています。

お二人で診療されていることのメリットを教えてください。

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院2

【慎吾副院長】ここに帰ってきて父と一緒に働くことで、勉強になることはたくさんあります。例えば、経験がものを言う側面のある義歯の治療は父に学ぶことが多いです。僕が大学卒業後、学んできた虫歯治療の保存修復やかぶせ物といった補綴治療は新しい概念や治療方法を取り入れるようにしています。基本的に担当制ですが、治療内容によって連携を図って協力して治療にあたっています。
【松井院長】若い世代から学ぶこともたくさんあります。歯周病や全身の病気との関連性や睡眠時無呼吸症候群や金属アレルギーなど新しい分野は若い歯科医師のほうが詳しいです。
【慎吾副院長】大学の授業において、昔よりも今のほうが治療を学ぶ範囲が広がっているので、その違いはあるかと思います。

予防歯科の重要性を知ってもらい丁寧で精密な治療を

2種類の診療台があるのですね。

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院3

【慎吾副院長】診療スタイルが違うので、それぞれ別々のユニットを使用しています。院長は一般的な椅子の背もたれが倒れるユニットで診療をしますが、僕は以前勤務していたクリニックの先生の影響を受け、水平診療というベッドタイプのユニットで診療を行っています。
【松井院長】昔からの患者さんは、従来の背もたれが動く椅子に慣れているので、水平診療だけにしてしまうこともできないと考え、2つのスタイルを並行しました。ベッド型が3台、従来型が2台の計5台で診療しています。また、お体の状態により水平診療ができない患者さんもいらっしゃいますので、その場合は従来のユニットでの治療となります。

水平診療のメリットを教えてください。

【慎吾副院長】ベッド型の水平診療は、規格化されたポジションに必ず決まった体の部位が来るようになっています。患者さんも僕も必ず同じポジションにいるため、常に安定した姿勢で治療ができます。そのため、より精密な治療の提供につながりやすいというメリットがあります。

これまで勤務されていた都心部のクリニックとこちらでは、患者さんに違いはありますか?

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院4

【慎吾副院長】患者さんの年齢層はもちろん、地域ごとの特色もあると感じています。「痛いから歯科医院に行く」人がまだまだ多いのですが、以前勤務していたところでは「悪くなる前に予防で歯科医院に行く」という意識の方がいらっしゃいました。その経験から、患者さんにも予防の大切さを知っていただくことはとても重要だと感じています。地域の特色に合わせた治療をすることはもちろん大切ですが、皆さんが予防へ意識を向けていただけるよう促すことも同じように大切です。

予防のため定期的に検診を受けたほうが良いのですね。

【松井院長】歯周病予防や歯周病を悪化させないためには、定期的に検診を受けていただくのが理想です。歯周病は痛みなどの自覚症状があまりないのですが、歯石や歯垢がたまった状態を放置していると、気づかないうちに静かに進行してしまうのです。一度治療して治った後こそ検診が大切。再発治療にてまた自身の歯を削ることがないよう検診に加えてきちんとしたセルフケアをしていただきたいですね。
【慎吾副院長】歯周病もですが、虫歯の再発を防ぐためにも、治療をした後、家に戻ってからどういうケアをしているかが大事です。皆さんが虫歯や歯周病にならないためには、僕ら歯科医師だけでなく、患者さんも一緒になって治していくという意識を持つことが必要です。それを皆さんに伝えていきたいですね。

患者の状態に合わせたペースで定期的な通院を

休日はどのように過ごされることが多いですか?

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院5

【慎吾副院長】妻とジムに行き始め、体を動かしています。子ども時代から続けていた水泳を再開したので、ジムで泳いでいます。泳いでからサウナに入ると気分転換になりますね。
【松井院長】昔はマラソンやテニス、ゴルフをやっていたのですが、膝を痛めてしまい、今は激しい運動を控えています。最近は映画鑑賞が楽しみです。

歯科医師として感じていることがあれば教えてください。

【松井院長】長く学校歯科医を務めている関係で、たくさんの子どもたちの歯を診ているのですが、私たちの時代と比べ、今は虫歯の子がずいぶん少なくなりました。保護者の意識が高くなってきたことと、学校でも虫歯を作らないという方針で指導をするようになったためだと感じています。その一方で、最近は硬いものを噛む機会が減ったことと関連して、歯並びが悪い子と歯肉炎になっている子が増えていると感じます。乳歯がそろう頃から硬いものをしっかり噛むようにすると歯並びが悪くなるのを防いでいきやすいです。必要であれば当院にいらっしゃる保護者の方には、お子さんの歯並びが悪くならないようにアドバイスをしています。

最後に、治療のポリシーやどのようなクリニックにしていきたいかをお聞かせください。

松井康男院長、松井慎吾副院長 松井歯科医院6

【慎吾副院長】痛い時だけでなく、予防のための定期検診でも多くの人に通っていただけるクリニックにしたいと考えています。「歯科の治療は短時間で終わるほうがいい、早く終わると楽」と考えてしまいがちですが、歯科医師の腕がどんなに良くても、きっちりした歯科治療にかかる時間の短縮には限界があります。僕と父の性格もありますが、治療が必要になった場合は、長期的な視点を持って丁寧に治療を行っているので、そのへんをご理解いただけるとありがたいですね。時間がかかってもきちんと最後まで治療をしたほうが、長い目で見たときに良い結果になる、父も僕もそう考えて日々の診療に取り組んでいます。

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