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本川 佳代子 院長の独自取材記事

本川歯科医院

(丸亀市/栗熊駅)

最終更新日:2023/01/19

本川佳代子院長 本川歯科医院 main

丸亀市綾歌町、農村地帯ののどかな風景が広がる一角で、民家のようなカフェのような景観が目を引く「本川歯科医院」。院長の本川佳代子(ほんかわ・かよこ)先生は2003年に父から歯科医院を継承し、およそ20年にわたって地域住民の口腔内環境を守り続けてきた。気さくで話し上手な本川院長は、飾らない笑顔が印象的。体調を崩し、歯科医師の仕事から離れた時期もあるというが、そんな過去を感じさせない明るさで、日々目の前の患者と向き合っている。大切な患者とのエピソードや診療のモットー、またこれから新たな歴史を積み重ねるにあたっての展望など、さまざまな話を本川院長に聞いた。

(取材日2022年12月1日)

地域に根差し20年の節目を迎える

開業までの経緯を教えてください。

本川佳代子院長 本川歯科医院1

祖父が最初に観音寺市で歯科医院を開業したんですが、戦時中だったので戦争に駆り出され、父が丸亀市で歯科医院を建てて2代目院長となりました。子どもの頃から、ゆくゆくは私が継ぐのかなと思っていましたね。学生時代は銀行員になりたいという気持ちもあったんですが、やはり代々歯科医師という家柄もあって、その責任感からは逃れられず(笑)。長野県の松本歯科大学を卒業して、岡山大学歯学部附属病院に入りました。ただこの頃に体を壊してしまって、歯科医師を辞めようと決意して、数ヵ月ぶらぶらしていたんです。でも、やっぱりそのうちに「このままではいけない」と思うようになりまして、医局の先輩のつてでアルバイトから仕事を再開しました。その後は、岡山県高梁市や兵庫県姫路市の歯科医院で4年半ほど経験を積んでから丸亀へ戻り、2003年にこの歯科医院を継承しました。もうすぐ20年目に入ります。

一見すると、歯科医院には見えない外観に驚きました。

そうでしょう(笑)。私が継承した際に、すべて建て替えました。外観は冷たい印象にならないように、内観は治療に対する怖さを感じさせないように、木をたくさん使っています。色使いは私の趣味ですね。猫好きなので猫の小物をたくさん置いて、和やかな雰囲気も出しました。特にこだわったのは、駐車場から入口までをスロープでつなげて、車いすの方や、シルバーカートを押して歩かれる方でもそのまま入れる造りにしたことです。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか?

お子さんからご高齢の方まで幅広いですが、今の歯科医院になってから20年近くたちますので、患者さんも全体的にご高齢になっていると感じています。子どもの頃に来院された方が、結婚して親子で来られた時は感慨深かったです。この地域にお住まいの患者さんばかりなので、おうちで採れた野菜や果物、お総菜などの食べ物を頂くことも多いです。中には天ぷらやお寿司や、お赤飯まで(笑)。「これさっき採ってきたんや」なんて言いながら、松茸を頂いたこともあります。ありがたいですね。

その中でも、印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか。

本川佳代子院長 本川歯科医院2

私の同級生のおばあちゃんでしょうか。その方は100歳になっても、ご自分の歯が28本そろっていたんです。ピンピンコロリで、もうお亡くなりになったんですが、今でも私の中のレジェンドです。それから、小学生の頃から通ってくれている大学生の男の子がいるんですが、その子が今度ツアーデビューをするんです。昔から、ゴルフの賞を取ったらトロフィーを見せてくれていて、将来を楽しみにしていたのでとてもうれしく思っています。こうした患者さんの成長を見られるのも、地域の歯科医院の醍醐味ですね。

必要かつ最小限の治療で、健康な口腔環境を維持

本川先生の診療のモットーは何でしょうか?

本川佳代子院長 本川歯科医院3

患者さんのお口の中の環境を、定期検診によって現状維持するのがモットーです。おうちできちんとケアをしていても、虫歯で歯に穴が開いたり、歯周病で歯が抜けたりすることはありますよね。そうした場合に大がかりな治療を行うと、ご本人の後のメンテナンスも大変ですから、必要最小限の治療で、負担なく歯を保てるようにすることが理想だと考えています。

歯の定期検診には、昔から力を入れてこられたのですか?

そうですね。私がこの歯科医院を継いだ頃は、歯の定期検診をするというと笑われるぐらいだったんですが、定期検診は岡山時代からずっとやってきていたので、香川でも絶対にやろうと決めていました。定期検診を行うためには、歯周病の予防や治療をしっかりやることが大切だと思いまして、最初は患者さんの歯石を取ることから始めたんです。当時は歯石を取ったことがないという方も多かったので、歯石除去の前後の変化を実感してもらうことが一番だと考えました。歯茎の中の歯石まで取って見せると、驚かれる人も多かったですね。「虫歯は削って詰めたら噛めるけれど、歯周病は歯がなくなって噛めなくなることもある。それを防ぐためには、定期検診を受けることが大切なんです」と患者さんに話していたら、少しずつ来られる方が増えて、今ではこの地域の定期検診がかなり根づいてきたと実感しています。

昔と今とで、患者さんの主訴に変化はありますか。

本川佳代子院長 本川歯科医院4

ホワイトニングを希望する方がとても増えました。これも、地域の皆さんの歯に対する意識の向上を示していると思います。昔のホワイトニング剤は歯へのダメージが大きくて、歯のつやがなくなってしまうものがほとんどでしたが、最近は質の良いホワイトニング剤が登場しています。当院ではこうした歯質強化もめざせるホワイトニング剤を導入し、歯科医師が行うオフィスホワイトニングと、患者さんが歯科医師の指導を受けて自宅で行うホームホワイトニング、どちらにも対応しています。希望されるのは、50~70代ぐらいの女性が多いですね。新型コロナウイルス感染症の影響で、マスク生活が続くうちに歯を白くしたいと考える方が増えているのかもしれません。歯の色が気になる方は、お気軽にお声がけいただきたいです。

気軽に来院できる町の歯科医院であり続けたい

プライベートでは、どのように過ごされていますか。

本川佳代子院長 本川歯科医院5

自分の病気がきっかけで、12年前からゴルフを続けています。胃の痛みが治らず、病院へ行ったら胆石症と診断されて即入院しまして、2週間の絶食をしてから1ヵ月後に手術を受けたんです。ところがずっと寝たきりだったので、すっかり筋肉が落ちていて、真っすぐ立つこともできなかったんですね。ちょうど病気になる前から、友人にゴルフを誘われていたので、体力づくりのためにゴルフを始めました。今は水泳とパーソナルジムにも通いながら、運動不足を解消しつつ、しっかり筋肉をつけたいと思っています。あとは、友人が運営しているコテージでデイキャンプをするのも良い気分転換になっています。

今後の展望を教えてください。

これからも「普通の町の歯医者さん」でいたいと思っています。先進の設備を用意したり、何かに特化した治療を行ったりするのではなく、患者さんが気軽に「こんな症状があるから診てほしい」と相談できる存在が目標です。その思いがあるから、できるだけ医院も、自分も変えたくないんです。例えばUターンで丸亀へ戻ってきた方が、もう一度当院へ来てくださったときに、「昔と一緒やな」と安心していただけたらいいですね。患者さんはみんな友達だと思っていますので、友達の家へ行くような感覚でご来院いただきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

本川佳代子院長 本川歯科医院6

この頃は、SNSやテレビなどで歯科治療に関する情報を頭いっぱいに詰め込んで来られる方がとても増えました。中には、「こうしてください」と治療方針まで話される方もいらっしゃいます。でも私は、ご自分のお口の中がおかしいなと思ったら、まずかかりつけの先生のところへ行って、お口の中を見せて相談することをお勧めしたいです。「情報を頭に入れる前に、気軽にかかりつけの歯科医院に相談に行きましょう」、「ご自分の今の症状を、そのまま相談しましょう」とお伝えしたいです。もちろん、当院へお越しいただければ、詳しく丁寧にお話を伺った上で治療方針を立てていきます。お口のお困り事があれば、安心してお越しくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/1万円

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