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こがねまるクリニック (北九州市八幡西区/木屋瀬駅)

中村 寛 院長の独自取材記事

八幡インターから車で約3分。八幡西区野面にある「こがねまるクリニック」は、20年余りにわたって地域住民の健康を守ってきた。2021年11月より、糖尿病内科・内科を専門とする中村寛先生が院長に着任。糖尿病をはじめとする生活習慣病の治療から、内科疾患全般まで幅広く対応している。「糖尿病というとあれも駄目、これも駄目といったネガティブなイメージがあるかもしれませんが、希望を持って楽しく治療が続けられることを大切にしています」と語る中村院長。患者の病態や背景を考慮し、一人ひとりに合った診療を行っている。熱い想いを胸に秘め日々の診療にあたる中村院長に、同院の診療内容や今後の展望などについて聞いた。

前院長の思いを引き継ぎ、新たなスタートを切る

まず先生のご経歴や、得意とされる分野について教えてください。

もともと北九州出身で、大学から長崎に移り、卒業後もそのまま大学病院や関連病院で医師として働きながら、大学院で内分泌・代謝の研究を続けてきました。それが一段落して北九州に戻ってきたのが2012年。北九州市立八幡病院や、くらて病院の内科医師として経験を積みました。得意とする分野は糖尿病です。糖尿病には1型、2型がありますが、日本人の場合、生活習慣を主な原因とする2型糖尿病が多くを占めています。私は学生時代からずっと陸上競技をやっていて、タイムを縮めるために昔から食事の取り方を工夫したり、日頃の生活を見直したりしてきました。その経験が糖尿病の治療に生かされていると思います。昔から患者さんとはすぐに仲良くなるタイプです。病院を変わってもずっとついてきてくれる患者さんがいらっしゃるのが、すごくありがたいですね。

こちらのクリニックを引き継いだ経緯をお聞かせください。

病院勤務もやりがいがあったのですが、これまで培った経験を地域に還元したいという想いから開業を決意しました。前に勤めていた病院から近ければ以前から通われている患者さんも通院しやすいだろうと考えて、この近辺の物件を探していたのですが、なかなか理想に合う物件が見つからなくて。ちょうどそんな時に、当院の前院長が急逝されて、私が院長職を引き継ぐお話をいただいたのです。前院長は熱意を持って診療にあたっていたそうで、患者さんもクリニックに対する愛着が強い方が多いと伺いました。先代の先生が大切にしてきた想いを引き継ぎながら、患者さん一人ひとりと真摯に向き合い、信頼される地域のかかりつけ医をめざしています。

先生が院長に就任されてから、何か変化はありましたか?

大きく変わったのが診療科目ですね。これまで、内科・リハビリテーション科・放射線科を標榜していましたが、私が就任してから、内科・糖尿病内科に変更しました。糖尿病を中心に、発熱などの急性疾患から、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、骨粗しょう症まで内科全般を幅広く診療しています。また、院内を明るい雰囲気にしたかったので、診察室や待合室の改装を行い、白を基調とした造りにしました。開放感のある空間で、患者さんに少しでもリラックスしてお過ごしいただきたいと思っています。設備については、糖尿病の診断・治療の指標となるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値を迅速に分析できる機器を新たに導入しました。数分で測定し、即日結果を説明することが可能です。

一人ひとりに合った、オーダーメイドの治療を提案

糖尿病の治療について教えてください。

糖尿病の治療では、食事指導・運動指導・薬物療法の3本柱で、血糖をコントロールするのが基本です。患者さんには診察時に毎回、体重と血糖値、HbA1c値を測定していただき、ご自身の現状を把握してもらっています。特殊な糖尿病で血糖コントロールが不安定な患者さんに対しては、24時間持続的に血糖値をモニタリングできる装置を用いて、血糖管理をサポートしています。この装置のいいところは、遠隔地でもデータを共有できる点です。クリニックのパソコンやタブレットで数値を把握できるため、自宅にいながらアドバイスを受けることも可能ですよ。1型糖尿病の場合、今のところインスリンの補充が主な対処法となります。注射での血糖コントロールが難しい患者さんについては、持続的にインスリンを投与するインスリンポンプによる治療も行っています。

先生の診療方針についてお聞かせください。

糖尿病だからといって我慢や制限ばかりでは、なかなか長続きしないもの。病気に縛られるのではなく、うまく付き合っていくことが大切です。例えば、お酒の好きな患者さんには、血糖値が上がりにくい焼酎やウイスキーを選ぶようにアドバイスしています。いつも患者さんには「60点主義」と言っているのですが、食事でも運動でも毎日100点をとるのは難しいから60点や70点でいい。足りない部分はお薬の力でカバーして、合計で満点をめざそうと話しています。最近は新しいお薬が次々と登場し、治療薬の選択肢が増えました。インスリンとは異なるタイプの注射薬もあり、注射の量や回数を減らすことも可能です。当院では、患者さんの血糖値の状態や、合併症の有無、生活背景などを考慮して、一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を心がけています。

患者さんと接する際に、大切にしていることはありますか?

私は医師と患者さんの立場は同等だと思っています。食事や運動の指導を行うときも、上から目線であれをしなさい、これをしなさいと言わないように気をつけています。患者さん一人ひとりに適した治療法を提案しますが、決めるのはあくまでもご本人です。患者さんが選択した方法で最高の結果が得られるようベストを尽くします。診察室では病気や治療に関係ない、趣味の話やたわいもない話をよくします。病気だけを切り取るのではなく、生活背景や家庭環境にも目を向けて、患者さんがその人らしく暮らせるようサポートしたいからです。自分なりの息抜きや趣味を見つけて、楽しみながら治療を続けていただきたいですね。

患者を自分の家族と考え、心に寄り添う治療を実践

糖尿病をはじめとする生活習慣病を予防するために、どんなことを注意したらいいのでしょう?

私たちの体は飢えに対しては防御システムが備わっています。しかし、現代のような飽食への備えはなく、食べ過ぎはあらゆる病気の危険因子です。さまざまな食べ物があふれている中で、食事をコントロールするのは難しいですよね。そこで、皆さんにはぜひ運動を取り入れていただきたいと思っています。特にお勧めしたいのがウォーキングです。2日に1回、1日30分以上を目標に行うといいでしょう。ジョギングや水中歩行、ゴルフなどもいいですね。近年、糖質制限がはやっていますが、長期的に続けると逆に糖尿病の発症リスクを上昇させることもあります。過度な食事制限をするのではなく、バランス良く栄養を摂取して、腹八分を心がけてみましょう。

往診、訪問診療にも対応されているそうですね。

先代の先生は在宅医療に熱心に取り組んでいたと聞いています。その意志を引き継ぎ、通院困難な患者さんの自宅や、入所されている施設に訪問し、診療を行っています。午前中に外来診療を行い、午後に訪問するようにしていますが、昼からも外来受診の方がいらっしゃるので、その都度クリニックに引き返しています。大変ですがその分やりがいも大きいですね。事情をわかっている外来患者さんは、午前中に来てくださるので助かっています。亡くなった私の祖母も長らく施設に入所していました。祖母の顔を思い浮かべて「こんなふうに診療したら喜ぶかな」と考えながら、患者さんと接しています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

地域に根差したクリニックとして、地域にお住まいの方々の健康づくりに貢献することが目標です。ゆくゆくは糖尿病の患者会を立ち上げたいですね。ウォーキングイベントや食事会を開催して、楽しみながら糖尿病について学んでもらい、患者さんの生活改善に寄与したいと考えています。また、ちょっとでも異常があれば早めに受診していただきたいと思います。当院ではお一人ずつの病状やライフスタイルに合わせて治療方針を検討し、何がその方に合った治療法なのかを患者さんと一緒に考えていきます。糖尿病にお困りの方、糖尿病のご家族がいらっしゃる方、血糖値が高めと言われた方など、どなたでもお気軽にご相談ください。

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  • 医師(契約職員) の求人募集情報 医療法人 こがねまるクリニック

    当院は八幡西区で開業して約20年、地域の皆様のホームドクターとして、外来診療のみならず訪問診療も長らく行ってまいりましたが、今後ますます需要が高まるであろう在宅医療により力を入れていきたいと考えております。共に地域の皆様、高齢者施設の方々の心に寄り添った在宅医療を提供してまいりましょう!

    職種(雇用形態) 医師(契約職員)
    給与 日給 10万円
    担当診療科目
    • 内科
    勤務時間 09:00 〜 18:00
    最寄駅 木屋瀬駅 遠賀野駅
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