看護師・歯科衛生士・医療事務などの転職ならドクターズ・ファイル ジョブズ
求人情報 8,892件 掲載中! (2024年06月09日現在)

米良医院 (北九州市小倉北区/西小倉駅)

米良 利之 院長の独自取材記事

西鉄バス・小倉高校下バス停より徒歩2分の場所にある「米良医院」。地域のかかりつけ医として風邪などの日常的な症状からけがの処置、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)、生活習慣病の管理など、幅広い診療を展開している。2018年に院長を継いだのは、3代目である米良利之先生だ。外科の医師として数多くの治療を経験し、中でもがん患者の治療にも多く携わってきた。「緩和ケアはがんにかかった時から始まっていると考えています。最期を自宅で迎えたいという方のためにも、今後は地域の病院と連携を取りながら、より良い在宅医療が提供できるような環境づくりを行いたいですね」と、自身の経験からの展望を語る院長に、診療のスタンスや注力していきたい治療などについて、詳しく話を聞いた。

患者の健康と生活を守る“おせっかい”なクリニック

幅広い診療科目ですが、どのような患者さんが多いのでしょうか?

先代、つまり父の代からの患者さんも多いため、ご高齢の方はやはり多いです。かかりつけ医としてその皆さんの症状を幅広く見ていくことが求められます。私は外科を中心にさまざまな場所で研鑽を積んできました。消化器外科や乳腺外科、救急だけでなく、心臓血管外科、呼吸器外科、麻酔科、整形外科の修練も経験しました。今はほとんど見かけなくなりましたが、以前は開業医が自分で麻酔をしながら手術を行うということもあったのです。そういった時に困らないようにと、私たちはあらゆる場面での対応ができるよう修練する環境にありました。そういった経験もあり、当院を継いでからも、患者さんの幅広い主訴に対応できるのだと感じています。

がん治療の経験の他、糖尿病の研究もされていたと伺いました。

がんについては、診断、手術から抗がん剤の投与などまで、こちらも幅広く患者さんと接してきました。糖尿病の研究は、大学院時代と博士研究員としてアメリカで働いていた頃ですね。大学院に在籍時は、膵臓にあるインスリンを出す細胞が機能していない1型糖尿病患者さんの治療のため、膵臓からインスリン産生細胞を分離して移植する技術を学んでいました。これまでは臓器移植が多かったのですが、私が学んだ細胞移植は昨年から医療保険が適用されるようになっています。ボストンにあるマサチューセッツ総合病院では、免疫の力を使って1型糖尿病を治す研究に従事していました。このような治療法の進歩も、きちんと患者さんに伝えていく必要があると考えています。クリニックを継承した当時に掲げていたテーマは「おせっかい」。患者さんが面倒だと思ってついやらなくなる部分も、きちんとこちらからカバーできるかかりつけ医でありたいと考えています。

おせっかいとは、具体的にはどのような?

先ほどもお話ししましたが、当院の周辺にはご高齢の方も多くいらっしゃいます。しかし有用な介護サービスなどを、「わからないから」「手続きがおっくうだから」という理由などで利用されていない方も多いのです。私だけではなく、看護師も積極的に患者さんに話しかけ、特に初診の患者さんに対しては「お一人でいらっしゃったんですか?」「奥さんとは一緒に住まれていますか?」「お子さんは遠くにいらっしゃるんですか?」など、生活面の把握、そして必要であれば介入も行っています。患者さんの治療も当然ながら、その方がどういう状況に置かれているのかをよくよく把握することが、本来、かかりつけ医に求められている役割なのだと考えています。

がん患者の緩和ケアにも、積極的に関わっていく

患者さんの環境を整えていくことも重要になってくるのですね。

高齢であればいずれ自然と介護も必要になりますし、その先、訪問診療が必要になってくることもあります。施設に入らざるを得ないという場合もあるでしょうけれど、多くの方は残りの時間をご自宅で過ごしたいと考えておられます。そういった部分も、こちらから積極的にお話ししていきたい、と考えています。がんで言えば、抗がん剤は近年さらに精度が高まってきており、治療にも大きく貢献しています。しかしそれでも、亡くなっていく患者さんは多いのが現状です。もちろん大学病院などの基幹病院でも看取りまでは行いますが、最期を自宅で、と望む方もおられますし、そういった時に頼っていただけるようなかかりつけ医でありたいと思っています。

がん患者さんの緩和ケアなどにも積極的に関わっていきたいと。

緩和ケアというと終末期のイメージがあると思いますが、実はがんにかかった時から緩和ケアは始まっていると言えるでしょう。抗がん剤は有用な薬ですが、同時にさまざまな副作用も起こります。無事手術が成功し、自宅に戻られたとしても、困り事は尽きないものです。例えば胃の手術を行うと、食欲は落ち、体重も元の基準に戻るまで2〜3年かかるものです。そういった際の食生活のアドバイスなども行っていきたいのです。もちろん手術を行う先生もご説明をされているものですが、患者さんご本人・ご家族は必死で、なかなか深いところまで理解する余裕がないということを、私自身も身をもって経験していますから。そういう点も、今後は地域のクリニックとしてサポートしていければと考えています。

そうしていく中に、在宅医療の形もあるのですね。

そうやって環境を整えていけば、自然な形での在宅医療を広げていけると思うんです。大学病院など大きな病院だからこそ、自宅に戻りたいと思う患者さんをどこに預けていいのかわからない、ということもままあります。私自身がまさに大きな病院での勤務医から、町の小ぢんまりとしたクリニックへと立場が変わりました。今自分にできることは何かを考え、在宅医療という形で患者さんを精いっぱいサポートしていきたいという思いを強く感じています。がん患者さん以外の患者さんからも、在宅医療へのニーズは高いですからね。これまでは通院ができていた方でも、年齢を重ねるごとに通院が難しくなっていく。その時の選択肢として、当院の在宅医療があればと思っています。

患者に最初に頼りにされるかかりつけ医でありたい

こちらでは上部消化管内視鏡検査などにも力を入れておられますね。

当院では経口での内視鏡検査を行っています。経鼻内視鏡検査と比較して画像が大きく鮮明だからです。そのため、当院では苦痛を軽減するために鎮静剤を使用しています。意識がほとんどなくなるため、心電図、酸素モニター(パルスオキシメーター)などを使って全身の管理・評価をした上で検査を行います。個人のクリニックであってもこういった設備を整えているところは、最近では増えてきているようです。他にも胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の検査や除去にも対応しています。

患者さんに最も近い場所から、患者さんの健康を守っていかれるのですね。

お薬は継続して服用しているのに、数年、採血も健康診断もしていない、という方も多いのです。せめて当院に来てくださるうちは、そうならないようにお声がけをしていきたいですね。高齢の方が多いとは言いましたが、初代院長が整形外科の領域を得意としていたこともあって、当院を「けがを診てくれるところ」だと認識されている方もまだまだ多いんです。もちろん整形外科的な治療も経験してきていますし、幅広い治療が可能なため、学生さんや働く世代の方も通院してくださっています。地域の患者さんにとっての最初の相談窓口、プライマリケアの部分を担うつもりで地域に貢献していきたいという思いは変わりません。

では最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

これまでの修練で得た知識・技術を生かし、かかりつけ医として地域に貢献していきたい、この思いがすべての治療のベースです。今後は、やはり在宅医療が大きな柱になるだろうと感じています。一般的な訪問診療だけではなく、がん患者さんの終末期の対応、そしてそういった方の看取りもできる限り対応していきたいですね。そのためにもこれまで以上に、地域の基幹病院の先生方と連携を深め、患者さんがスムーズにご自宅に戻れる環境づくりにも力を入れていきたいと考えています。一般的な風邪やけがはもちろん、がんと診断された時、あるいは治療や手術、手術後の対応に迷った時などは、ぜひ当院にご相談ください。

Access

米良医院の求人

  • 医療事務(正職員) の求人募集情報 米良医院

    基本的には残業は無い職場です。子育て中のママが働いていて、子供の病気の際にも臨機応変に対応します。

    職種(雇用形態) 医療事務(正職員)
    給与 月給 14万円 〜 25万円
    勤務時間 08:30 〜 17:30
    最寄駅 西小倉駅
    こだわり条件
  • 資格取得支援
  • ボーナス・賞与あり
  • 子育てママ在籍中
  • 産休・育休取得実績あり
  • 車・バイク通勤OK
  • 退職金あり
facebook
twitter
line
Bg base b 00
Btn close